ポイニクス - Phoenix -

アゲノルとテレパッサの息子
兄弟に、エウロペ、カドモス、キリクス。一説に、ピネウス、エウロペ、アドニスの父親。フェニキアの王。

オルミニオンの王アミュントルとクレオブレの息子
母の願いで、父の妾を誘惑しようとするが見つかり、国を追放される。後に、アキレウスの副官としてトロイア遠征に加わった。その帰路、命を落とす。

ポイネー - Poine -

エリスが独力で産んだ子。復讐の女神
ポイベー - Phoibe/Phoebe -

ガイアとウラノスの子

ティターン神族と呼ばれる12柱の神々の6柱の女神のひとり。月女神
清らかな女・清める女 の意だが、恐れて尻込みする女・触れられぬ女 ともいう。

弟であるコイオスを夫とし、夜女神レト、星女神アステリア、月女神ヘカテを産む。

特にレトは輝かしい姉弟アルテミス、アポロンの母として知られる。

ヘリオスとクリュメネの7人の娘達のひとり

後代に、月に関わるアルテミスを指す名前。ヘカテ、セレネの尊称

テュンダレオスとレダの娘

レウキッポスの娘

ポイボス

時に、男性形ポイボスはアポロンヘリオスの称号だった。
ポセイドン - Poseidon -(ローマ名 ネプチューン Neptunus)

地中海を駆け巡る海洋の支配者
世界の三神の一神。荒々しい神

クロノスとレアの子。ゼウスやヘラの兄弟

オリュンポス姉弟の次男だが、海圏の支配者のため、オリュンポス宮の12神には名を連ねない。激しい気性の持ち主で執念深くプライドの高い神であり、ゼウスとよく意見が衝突する。

論理より力に頼りがちな壮年に描かれる彼は「紺黒の髪(キューアノカイタ)」と形容され、 漁師の魚槍に似た三叉鉾トライデントを持つ。松の木が聖木。

アンフィトリテと共に、アイゲウス海底の宮居を住処とした。

古くは馬と地震の神であり、その名もポシス「夫」ダー「ガイアの短縮形」に由来すると言われ、信仰民族が海浜へ移動した結果、下半身が蛇ないし魚の馬、海馬Seahorseの登場に至る(海馬の読みを「あしか」や「とど」と宛てる例が見られる)。それまで神獣とは羊・山羊・牛だった。

度々ゼウスと繰り返す最高神の地位を巡る争いは、海のゼウスの添名が示すように、ゼウスに次ぐ勢力を持つ事を意味する。

海の偵察に出掛ける時は、きまって黄金の衣装に身を包み、黄金の鞭を持って、黄金のたてがみを持つ2頭の馬にひかせた馬車で出掛けた。
波間にポセイドンの厳しい顔が見えるやいなや、おそろしい海の怪物達もすっかりおとなしくなり、 ポセイドンに挨拶する為に洞窟や海底から這い出してくるのであった。
不思議な事に、海の中を駆っていながら、ポセイドンも馬車も決して水に濡れてしまうことはなかったという。いろいろな生き物を創る才能があり、たこ、ふぐ、イソギンチャクなどは、海のニンフを喜ばせるために創った。妻になったアンピトリテにはいるかを創り、デメテルには馬を創った。

アトランティス伝説においては亜大陸の主神であり、ティターンの天柱者と同名の王アトラスはポセイドンとアトランティス人クリトの息子ということになっている。
彼はアテナ、ヘラの協力を得てゼウスを閉じ込めるが、テティスがゼウスの味方をした為ゼウスを解放し海へと戻った。

ゼウスの兄だけあって、メデュ−サ、怪物ゴルゴンなど、たくさんの海のニンフや人間の娘の愛人がいた。愛人の1人で海のニンフ、シーラとの情事をかぎつけたアンピトリテが、これを妬み、魔法の薬草で美しいシーラを魚の尾と醜いウロコに覆われた胴体の怪物に変えてしまった。シーラは後に海の怪物として英雄達を苦しめる事になる。

彼の子は怪物が多い。
同じ地神であるデメテルとの間には駿馬アレイオン、デスポイナをもうけた。
アンフィトリテとの間にトリトン、ロデ、ベンテシキュメをもうける。
メドゥーサとの間にクリュサオルをもうける。
ガイアとの間にアンタイオスをもうける。
他にテセウスに殺されたケルキオン、スキロン。
ゼウスの子ポリュデウケスに殺されたアミュコス。
ヘラクレスに殺されたブシリス。

この神は陸の支配権を欲しがり、時にはアテナイをめぐりアテナと争ったように多々の神々とも争う。

ポセイドンはローマ神話ではネプチューンと呼ばれ、やはり海の支配者であった。

ポーノス - Phonos -

エリスが独力で産んだ子。殺戮
ポノス - Ponos -

エリスが独力で産んだ子。労苦
ポベトール - Phobetor -

ヒュプノスとアグライアの子。夢一族男神7柱のひとり。威嚇者
ポボス

敗走の神。アレスとアフロディテの子で、エロスとアンテロス、ディモス(恐怖)、女神ハルモニア(調和)と兄弟。
ホーライ (単数形 ホーラ/ホラ) - Horai/Hours -

単称では「正しい時、青春・青年期」を意味するホーラ(「思春期」はヘベ)。
ゼウスとテミスの娘。

エイレネ(平和の女神)、エウノミア(秩序)、デイケ(正義) の季節を司る3人の女神(名の意味は1年の季節)。

または、春のタロ、夏のカルポ、秋のアウクソを指す。

季節の規則的なリズム、自然と人間の不変の周期性の掟を守り促している。(英語のhourはホーラが語源)。

秋には明確な区別がないため(オポーラ「晩季」と呼ばれる)、3人は春・夏・冬の季節女神に喩えられる。

元々季節に結びつけられたいた彼女たちだが、後世には12ヶ月に対応するように数が増えていった。またオリュムポスの番人とも言われ、天界の馬の世話を任され、神々が戦車の乗って出かける際は、雲をかき分ける役目を持っていた。

その名前から、ラテン語のホラエを介し、時刻(Hour)の語源になった。美術では、カリコマス「パンの神とホライ」、ローマ「ヴェールを被ったホライ」で知られる。

アフロディテが海から初めてその姿を現わしたとき、公共良序を重んじる彼女たちがすぐさま衣装を身につけさせた。

ポリュデウケス - Polydeuces -

テュンダレオスとレダの息子。カストルとは双子である。兄弟に、ヘレネ、クリュタイムネストラ。カストルとポリュデウケスの双子は、ホメロス以前は人間と解釈されるが、それ以降様々な出生を語られる。一説によれば、2人はゼウスの子供であり「ディオスクロイ」という名前の意味でもある。

双子なので、2人1組で語られることが多い。2人は、古代ローマとスパルタにおいて、他に敵う者がいない程の強さだった。カストルは馬術とレスリングに優れ、ポリュデウケスは素手での戦いを得意にしていた。様々な冒険に参加し、イアソンにも同行してアルゴ船にも乗り込んでいる。

また、2人は叔父であるレウキッポスの娘達、ポイベとヒラエイラに一目惚れし、結婚を望んだ。しかし、彼女たちには既にイダス、リュンケウスという夫がいて、幸せに暮らしていた。そんな事はお構いなしにと、二人は彼女たちをスパルタまで連れ去ってしまった。ポイベはポリュデウケスとの間に、ムネシレオスを。ヒラエイラはカストルとの間にアノゴンを生んだ。

後に、イダスとリュンケウスは復讐にスパルタまで追いかけるが、後一歩のところでゼウスに阻まれ失敗し、命を落とした。カストルとポリュデウケスも瀕死の重傷を負った。

2人は後に、星座に加えられ「双子座」になった。

ポリュネイケス - Polyneices -

オイディプスの子供。兄弟であるエテオクレスと交互にテバイを支配していたが、弟が裏切り兄を追放する。アルゴスに逃亡したポリュネイケスは軍備を整え、テバイを攻める。しかし、返り討ちにあいアドラスト王以外全滅した。ポリュネイケスもエテオクレスと相討ちになった。
ポリュペモス - Polyphemos -

ポルキュスの娘トォーサとポセイドンとの間に産まれたアイトナ(エトナ火山)のキュクロプス。
洞窟住まいの彼が、久々に羊を追って海辺を訪れ一目惚れした、恋歌(マドリガル)を捧げたネレイスのガラティアは当時、美少年アキスに夢中で、腹立ち紛れに彼を殺したあとろくな事がない。
彼の洞窟に無断進入し食材をむさぼったウーティスことオデュッセウスの一行の幾人かを代わりに食べたが、隻眼を錐で潰される。

ポリュポイテス - Polypoetes -

ペイリトオスとヒッポダメイアの息子
レオンテウスと共に、船団を率いてトロイア戦争に参加した。

オデュッセウスとカリディケの息子
テスプロティアの王。

ポリュボテス - Polybotes -

クロノスがウラノスの性器を切り落した際、こぼれた血の滴が大地に滴りガイアの中に入り生まれた。
ポリュムニア/ポリュヒュムニア - Polymnia/Polyhymnia -

多くの讃歌の意。物語と幾何学を担当。
ポルキュス - Phorcys/Phorkys -

不毛の海ポントスとガイアの子。3柱の男神。海の神。海の老人と呼ばれる。
ホルコス - Horkos -

エリスが独力で産んだ子。誓言

一風変わった神。誓いを守れず争いや災いの因となす者や、偽りの誓いをなす者を罰する検事の役割を持っている。ゼウスでさえ、誓いを破る事は許されなかった。

ポルテウス/ポルタオン - Portheus/Porthaon -

アゲノルとエピカステの息子。エウリュテと結婚し、オイネウス、アルカトオス、メラス、アグリオスを生んだ。また別に、ラオコオンも彼の子供だといわれている。カリュドンの王。
ボルックス

レダとゼウスの子とされている
ポルバス - Phorbas -

デルフォイに向かう旅人を襲い、素手で殺していたプレギュアイ人
旅人に扮したアポロンに返り討ちにされ、殺された。

トリオパスの息子
アウゲイアスの父。また、ティピュスの父であるとも記述される。ペイトリオスの結婚式を巡って勃発したケンタウロスとの戦いにも参加する。ロドス島では、島に住む蛇を退治した。

ポルピュリオン - Porphyrion -

ガイアの子。クロノスがウラノスの性器を切り落した際、こぼれた血の滴が大地に滴りガイアの中に入り生まれた。
ボレアス/ボレアース - Boreas -

アストライオスとエオスの息子。北風の神。兄弟に、ゼピュロス、ノトス、などの風の神。エオスポロス。しばしば、ゼピュロスと対比される。また、彼は馬とも関係が深いと考えられ、しばしば馬の姿で描かれる。

北風は暴力的な荒々しさを表し、彼はある時アテナイ王エレクテウスの娘オレイテュイアに言い寄るが、拒絶されてしまう。激怒したボレアスは、彼女がイリッソス河畔の草原で踊っているのを見つけると、雲に包みトラキアまで連れ去ってしまった。

そこで彼女との間に、カライスとゼテスという息子。キオネとクレオパトラという娘を生む。後にボレアスはアテナイ人の守護神となった。

ポロネウス - Phoroneus -

イナコスとメリアの息子。ニンフのテレディケとの間に、アピスとニオベ。妻であるケルドとの間に、カルを生む。アルゴスの伝説上の創建者であり、ポロネイアと呼ばれる。彼はまた、火の発見者であるとも信じられた。
ポントス - Pontos -

不毛の海神。ガイアと交わり、海の老人と呼ばれるポルキュス、Nereusネレウス、プロテウスの3柱の男神と、海の女神ハリア・エウリュビア・ケトーの3柱とタウマース、島の精霊テルキーネス達リュコスをもうけた。