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愛と美と結婚の女神。3美神の1人。 ガイアの子。クロノスがウラノスの性器を切り落した際、ウラノスの男根が海に落ち、その精子から誕生した海の泡より誕生せし女神。それゆえに名の意は泡より誕生した者と言われるが、オリンポスではゼウスとディオーネの娘とされている。 彼女がいなくては何処にも喜びがないと言われた。美しい女神でありながら、官能的で自由奔放、しかも母性的な優しさを持つ女神。 愛を司るケストスという刺繍の帯を所有し、その帯には恋愛をそそる力がこもっていた。白鳥と鳩が神鳥、林檎と桃金嬢(カリン)を神木とし、薔薇は彼女に捧げられた花。真珠にも関わる。 愛エロスと欲求ヒメロス、典雅女神カリテスを供に従え、ホーライも含む場合がある。 西風の神ゼピュロスによってキュテラ島に流れ着き、ついでキュプロス島へ渡ったことから、キュテレイアもしくはキュプリスの別名があり、キュプロス島の主護神でもある。彼女はこれらの地を本拠地とし、白鳥の引く車駕で空中を馳せた。 季節の女神達によって天界に連れられて、ゼウスによって匠神ヘパイストスの妻として与えられ、一番美しい神でありながら、一番醜い神の妻となってしまった。 だが、おとなしくて風采のあがらない夫を尻目に、結婚後もつねに恋の噂には事欠かなかった。中でも、ずっと関係を続けていたとされるのが軍神アレスで、まずエロス(キューピッド)とアンテロス、ディモス(恐怖)、ポボス(敗走)、最後に女神ハルモニア(調和)をもうける。 ある祝宴に、最も美しい女神宛てに黄金のリンゴが送られた。 リンゴを巡りヘラ、アフロディテ、アテナが争い、 困惑したゼウスはトロイアの王子パリスに誰が最も美しいか決めさせる事にした。 ヘラは全アジア王の地位を、アフロディテは世界一の女性を妻に与えると言い、アテナは全ての戦争の勝利を約束する。 パリスは三人の中からアフロディテが最も美しいと決めた。 以後、トロイアはアフロディテ庇護の元にヘラ、アテナの迫害を受けることになる。そしてある時パリスはヘレネに一目惚れしてしまう。仲介をアフロディテに求めた為、彼女はスパルタ王の妻であるヘレネに魔法をかけパリスの虜にし 財宝と共にトロイアへ連れ帰ってしまった。主客信義に反した行為により歴史に名高いトロイアとスパルタの大戦争が勃発した。*パリスの審判とトロイア戦争 参照 美を意味するローマ名はヴィ−ナス。田園・菜園を守護する恵みの春女神であったが、美と愛の象徴となった。 バラ [花言葉:愛情・美・恋] * 魚座 参照 |
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- ΑΜΑΖΩΝ, Amazon (ΑΜΑΖΟΝΕΣ, Amazones) - ギリシア神話に登場。女性のみで構成され、勇猛で戦いを好んだといわれる伝説的な部族で、小アジア(現在のトルコの辺り)にテミスキュラという都市をはじめとして多くの町を築き、女王がこれを統治していた。男が彼女たちの社会の成員となることは決して許されなかった。ただ、アマゾネスの血筋を保存するという目的のためには一時的に男を迎えいれて子種を受けた。そうして生まれた子供からはやはり女子のみが選ばれ、他方、男子は父親のもとに送り返されるか、その場で命を絶たれた。 「アマゾン」の語源 アマゾネスは片胸を切除していたといわれる。狩りや戦闘に際して,弓を引く動きの妨げになるからというのがその理由である。 これは,アマゾンという言葉が「乳なし」といった意味を持っているのだという解釈,乳房を指すマゾス(ΜΑΖΟΣ)に,否定(…のない)の意味を添えるア(Α)という接頭辞がついてできたものから由来したのだという解釈から生まれた伝説のようだ。しかし,接頭辞アを辞書で引いてみると,他にも否定の意味どころか連結(…と共に)や強調(とても…)のような意味に使われたり,また単に語調を調えるために音を添えてあるだけで意味を持たない場合の例なども掲げられているから,アマゾンが乳房を切り取ったと考えられていた根拠の,「乳なし」という語源は決して確かなものではないように思える。それに,壷に描かれた古代の陶画には,細かい部分はよく見えないが,切り取った乳房の痕を露出したアマゾンが描かれているような作品はあまり見当たらない。それよりも,アマゾンという名前はもっと明快に女性を表しているのではないだろうか。 英雄伝説 アマゾネスは,英雄の敵として伝説に登場する。 英雄ヘラクレスがなした「十二の功業」のうち,第9番目の任務は,アマゾンの女王ヒッポリュテの帯を取ってくるというものだった。 ヘラクレスはその命を受けると,ギリシアの南部,ペロポネソス半島にあるミケーネから,小アジアのテミスキュラへ向かって船を出した。やがてアマゾネスの国に着くと女王が親しげに彼の前に現れて,用向きを尋ねると,惜しむわけでもなく帯を与えることをうべなった。これを見ると,男児が生まれてきたら殺すともいうほど自分たちの社会構造に男が含まれるのを嫌ったアマゾネスにも,来客程度の男なら迎え入れてくれる度量はあるようだ。 だが,夫ゼウスと人間の女性との間に生まれた不倫の息子のヘラクレスを,彼が誕生する以前から深く妬み憎んでいたのは,ゼウスの正妻である女神ヘラだった。 このときヘラは,アマゾネスたちがヘラクレスを葬ることを期待していたのだろうか,それとも,半分は神であるヘラクレスには,テミスキュラのアマゾネスを糾合しても勝てる見込みのないことをよく理解していながら,自分の妬みの感情に任せてアマゾネスを犠牲にしたのだろうか。ヘラは一人のアマゾンに姿を変えると,他のアマゾネスに,来航したギリシア人が女王をさらっていこうと画策している,ということを誣いてまわったのだ。アマゾネスはこれを聞くと慌てて武器を取り,おのおの戦いの準備を調えると,大挙して港へ押しかけた。 ヘラクレスは早計にも,これはアマゾネスがしかけた罠だったのだと見なすや,ヒッポリュテと自分を取り囲んでいたアマゾネスとをすべて打ち破ってしまい,帯を持って帰路に就いた。 アマゾン川 南アメリカ大陸を流れ,ナイル川に次いで世界第2の長さ(約6,300km)を誇るアマゾン川。この名は,昔,この川の流域に住んでいた先住民の女たちが男たちとともに進出してきたスペイン人に勇ましく抵抗したことから,アマゾンの名をつけられたとも,先住民の言葉で「ボートを壊すもの」をいうアマソーナによるともいわれている。 |
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ゼウスの乳母だったニンフ。またはニンフの飼っていた山羊。ゼウスは、子供の頃クロノスから逃れるために、クレタ島のイデ山で育てられていた。 ミツバチは、毎日ゼウスの為に甘い蜜を運び、山羊の角からは神酒ネクタルと、神々の食べ物であるアムブロシアが溢れだしていた。ある時、その山羊の角が折れたので、ニンフ達はその角を花と果実で満たしてやった。 ゼウスはそれに感謝して、後にニンフと山羊を星にした。それが、カペラ、カプリコン(山羊座)である。 花と果実で満たされたその角は、ナイアスの持ち物となった。その角は、全ての願いを叶えるといわれ、豊穣の象徴でもある。ここから「豊穣の角(コルヌ・コピア)」という表現が生まれた。 ゼウスがティタン神族と戦うとき、テミスはアマルティアの皮を防具として使うように助言している。 |
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クレテウスとテュロの息子。イドメネと結婚し、メラムプスとビアスを生んだ。ペリアスの王位に反抗し、イアソンのイオルコスの王位復帰を支持した。 |
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ダナオスの50人の娘、ダナイスの一人。ポセイドンに愛され、ナウプリオスを生んだ。 父と共にアイギュプトスに追われ、アルゴリスに逃れた。そこで、父から水を探してくるように命じられるが、ある事件に怒ったポセイドンによって川の水は干上がらせらていた。せめて食料をと、アミュモネは野で鹿を追うが、投げた槍がサテュロスに当たってしまい、彼女はサテュロスに犯されそうになる。それを助けたのがポセイドンだった。 ポセイドンは三叉の矛で岩を突いて泉を湧き出させ、アミュモネに与えた。 |
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オルメノスの息子。オルミニオンの王。クレオブレとの間に、ポイニクス、アステュダメイア、あるいはデイダメイアを生む。彼の妾を、妻であるクレオブレが妬み、息子のポイニクスにその妾を誘惑するように命令した。それを知ったアミュントルは、息子を追放してしまう。 ヘラクレスが国へ訪れたとき、娘を差し出すように命令され、それを断ったために殺されてしまった。 |
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ポリュネイケスと共にテバイを攻めた、七将の一人。彼はこの戦いがオイディプスの呪いで確実に負けることを予言で知っていた。 |
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ネレウスの娘でポセイドンの妻。トリトンなどの母。 |
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ヘラクレスの母の夫 アムピトリュオンは、アルクメネが兄弟の敵を倒せば結婚すると言うので、 テバイの国で毎月一名の供犠を要求する牝狐を退治することになった。 まず、ライラプスという猟犬を借り、この猟犬で牝狐を追いかけさせた。 この猟犬は追いかけたものは必ず捕まえる運命を持っていた為、 困ったゼウスは猟犬と牝狐を石へと変えてしまう。 こうして無事に敵を取り、アルクメネの元へと帰ったが、 彼女は前日にゼウスが化けたアムピトリュオンと結婚してしまっていた。 |
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小アジア(現在のトルコ)のリュディア(コロポーンの町とも)に住むアラクネは、優れた機織りの腕を持ち、それは布の織り上がりだけではなく、彼女の布を織る手さばきさえも見る者を魅了するほどだった。 女神アテナは、機織りを司っていた。 アラクネは自分の腕に自信があり、アテナにも負けはしないと言ってしまった。そして2人は競争を始めた。アテナは12の神々を中央に織り、四隅には神々と競争しようとする愚かな人間たちが、どんな罰を受けたのかを織った。手遅れになる前に、アラクネに反省を促したのである。アラクネは神々の落度を織った。ゼウスが愛する者を手に入れるためにした、あくどいことなどを織った。アラクネの織物はみごとで、完璧であった。女神アテナは欠点のないその作品を不愉快に思い、その織物を引き裂いた。 それでも怒りを抑えきれないアテナは彼女をヘカテーの魔法の草の汁をアラクネーに振りかけて彼女を蜘蛛に変える。そして彼女は口から吐く露の糸できれいな模様を繰り出すことでかつての機織りの技の名残を繰り返すようになる。 |
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ネレウスの息子。兄弟に、ネストル。ハルパリュケと結婚するが、国に訪れたヘラクレスによって殺されてしまった。 その名は「復讐者」という意味。 |
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ミノスとパシパエの娘。名前は「純粋な女」という意味。姉妹に、パイドラ。 ある時、彼女はクレタ島に訪れたテセウスと出会い、二人は恋に落ちる。迷宮に入るテセウスが帰ってこれるように、彼女はダイダロスから貰った糸玉を彼に渡し、テセウスはそれを頼りにミノタウロス退治に向かった。 ミノタウロスを退治したテセウスはアリアドネを連れてクレタ島を逃げ出すが、 途中で寄ったナクソス島にアリアドネを置き去りにして行ってしまう。 島で悲観に暮れている彼女を見たディオニュソスが彼女に恋をし、二人は結婚した。 アリアドネの死後、ディオニュソスは彼女が結婚式の際に付けていた花冠を天空に投げ北冠座(きたのかんむりざ - Corona Borealis -)にして飾った。 |
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オルフェウスにつぐ音楽家。彼の歌はあまりに素晴らしいので、魚が海の中から出てきて、歌に耳を傾けたと言う。彼が船の上で海賊に襲われた時、海に投げ出されたが彼の音楽に集まってきたいるかに助けられた。 |
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アリストマコスの息子。 アルゲイアと結婚し、双子のプロクレスとエウリュステネスを生んだ。 |
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ヒュロスの孫にあたる。テメノス、クレスポンテス、アリストデモスを生む。 |
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ゼウスとカリストの息子 大熊座 参照 |
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ポルテウスとエウリュテの息子。 |
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アトラスの娘、プレアデスの乙女達 |
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ニンフの一人。ピラムモンと結婚し、タミュリスを生んだ。彼女はピラムモンと別れると、遠くトラキアでタミュリスを出産した。 |
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アグラウロスとアレスの娘。ある時、ポセイドンの息子であるハリロティオスに、彼女はアテナイで犯される。それに激怒したアレスは、ハリロティオスを殺害。 それを訴えたのがポセイドン。犯行現場は「アレイオス・パゴス(アレスの丘)」と呼ばれ、それ以降、神々の裁判が行われる場となる。第一回目、裁判の被告であるアレスは、神々の陪審によって無罪の判決を受けた。 |
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クロノスがウラノスの性器を切り落した際、こぼれた血の滴が大地に滴りガイアの中に入り生まれた。 |
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ピュラコスとクリュメネの娘。アイソンと結婚し、イアソンを生む。国を奪い取られたペリアスを恨みながら、命を落とした。 |
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アイオロスの娘。ケユクスの妻。 ケユクスとアルキュオネは幸せのあまり、お互いをゼウスとヘラのようね、と言い合ったので、その罰として小鳥に変えられてしまったという。オイディウスの『変身物語』にも詳しいエピソードが語られている。 アイオロスは、カワセミになった二人の為に、巣作りの間だ風を吹かせなかった。船乗り達は、そんな日を「アルキュオン(halcyon)」と呼んだ。 ポセイドンとの間にアイトゥサを生む。プレアデスの一人。 |
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アムピアラオスとエリピュレの息子。テルサンドロスに説得され、二度目のテバイ遠征を実行した。 |
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大地母神ガイアと天空神ウラノスの子。一眼の巨人キュクロープス達3人のひとり |
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アドラストスの娘 夫であるポリュネイケスの遺体を、法律を犯して埋葬した。 アウテシオンの娘 アリストデモスと結婚し、双子のプロクレスとエウリュステネスを生んだ。 |
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ペリアスとアナクシヴィアの娘。アドメストスと結婚し、エウメロスとヒッパソスを生んだ。夫を守る美しい自己犠牲の物語が、エウリピデスの『アルケスティス』で語られている。 アドメストスは、若い頃に死神に魅入られ命を奪われそうになるが、妻であるアルケスティスが身代わりになると申し出た。その時、たまたま宮殿を訪れていたヘラクレスが死神を追い返し、アルケスティスの命は救われたのである。 |
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エリスが独力で産んだ子。苦痛 ヘラに仕える見張り番。全身に100の目を持ち、ひとつひとつの目眠る事があっても、いずれかの目が必ず目覚めており、不眠不休で働く。また力が強く、エキドナを殺したほどである。死後、その百目はヘラの孔雀の尾を飾った。 |
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クレタ島一の弓の名人 我が子が大蛇にさらわれた際、どの弓の名手も子供を傷つけないように 救い出すのは不可能と考えていたとき、アルコナは一撃にて大蛇を射抜き子供を救い出した。 |
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アルゴ船に乗り込んで、黄金の羊の皮を求め旅に出た英雄達の総称。アルゴ船は、アルゴスによって作られ、イアソンがその船団を率いた。神話は様々な説があるが、アポロニウスの『アルゴ船遠征物語』が一番有名。 |
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プソピス王ペゲウスの娘。アルクマイオンと結婚したが、夫が狂気に走った為にアルシノエは捨てられてしまう。それに腹を立てたアルシノエの兄弟達は、アルクマイオンを殺害、それを止めようとしたアルシノエまで、テゲア王アガベルノに奴隷として売ってしまった。 |
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ラスティオスの娘。オイネウスとの間に、メレアグロス、ゴルゲ、デイアネイラを生んだ。兄弟にトクセウスとプレクシッポス。彼らをメレアグロスに殺されたことを恨んで、メレアグロスに呪いをかけ殺してしまった。 |
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ギリシア神話で、オリュンポスの十二神の一人。 ゼウスとレトの娘。太陽神アポロンの双子の妹。 別名「野生の王女」。野生の動物、ライオン、熊、狼、小鳥などが彼女の聖獣。 月と狩りの女神。天上では月の女神セレネ(ルナ)や地下では闇の女神ヘカテと混交し、3つの女神の性質は,月夜の女神としてアルテミスの姿の内に統合される。純潔を愛する3処女神の1人。 子供、弱者の守護者。優しい神。反面、気性激しく、残忍性も持ってる。 白馬がひく銀の馬車にのって夜空を駆け巡る。短いスカートを履いて銀の弓と銀の光の矢を放ち、美しい月が照らす森の中を毎晩駆け回っている少女。額に三日月をつけていて、いつも猟犬と一緒にいる。 海の王ポセイドンの国に対して神秘的な力を持つ。彼女だけが海の潮を銀の鎖で操る。 お供に森のニンフ達(カリストなど)を従え銀のサンダルをはいて森を駆けた。野生を支配する女主人でもあり、自分たちが食べられる以上のものを殺す者に対しては、罰を与えた。落馬させたり、道に迷わせ狼の餌食にしたりした。アテナにならい純潔の誓いを立て、永遠の若さを持った。彼女の矢は、痛みなしに突然の死を招く。 アルテミスは、お供のニンフ達にも厳しく処女を守らせていた。純潔を誓った者が結婚したりすると醜くしたり、動物に変えたり(アクタイオンがシカにされたり)する。逆に純潔を守り続ける者にはアルテミスの守護が与えられ続けた。 トロイ戦争にも大きく関わり、総大将アガメムノンの娘イフィゲネイアを生け贄に供すように神託を出した。 誕生 彼女はゼウスとレトとの間に、アポロンと一緒に生まれた。レトはゼウスの子を孕んでいることをヘラに嫉妬されていて、出産の場所を探して各地をさまよい歩かなければならなかった。どこに行っても、ヘラの威光を畏れてレトに産褥を提供しようとしなかったのである。しかし彼女はついにその場所を見出した。ゼウスの愛を否んでうずらに変えられ、さらにオルテュギアという浮き島に変えられていたアステリアは、自分の上に輝く神殿を建立してこの地を栄えさせてくれるという条件で諾い、レトを迎え入れた。 しかしまたヘラは、レトの出産は陽光の及ばないところでしか許さないとした。ポセイドンは、オルテュギアを波の穹窿で覆い隠し、さらにこの浮き島を4本の柱で海底に据えつけた。 もはや生まれてくるのをやめさせることができなくなってしまったヘラは、せめて自分の夫ゼウスと、レトの間の子である双子を見まいと出産を遅らせようとした。ヘラは、彼女自身その出産の女神であったかもしれないが、女神エイレイテュイアを自分のもとに引き留めて子の誕生を禁じていた。レトの姿を見かねていた女神たちは、虹の女神イリスを行かせ、そっと、ヘラに気づかれないようにエイレイテュイアを呼び出してこさせた。ヘラに閉じ込められていたエイレイテュイアは、オルテュギアの島にいるレトのことを伝えられるとすぐに同情の思いを引き起こされた。そして、すぐに2人は降っていった。 こうして、双子の光の神は輝きに満たされてオルテュギア島、後にデロス島と呼ばれるこの地に顕現した。 姿 アルテミスは,弓を持ち箙を帯びた繊細な女性の姿で、アプロディテなどよりもいくらか華奢に描かれる。表情は厳しく鋭い容貌。犬や鹿を連れ、アテナと同じように首にゴルゴンの仮面をつけている。しかしエペソスで崇められていたアルテミスは、全く違った姿をしていて、獣の頭部で飾られた服を纏い、たくさんの乳房を持っている。これは、もともと処女の女神アルテミスとは全く別の豊穣の神が取り入れられて生まれたもののようだ。 エイレイテュイア 参照。 |
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オケアノスとテテュスの子供。 |
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アルカディア、テゲアの王。ネアイラと結婚し、リュクルゴス、アムピダマス、ケペウスという息子、アウゲという娘を生む。ヘラクレスにアウゲは犯されてしまう。 |
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休むことをしらない女・休むことをやめない女 の意。 ティシポネ、メガエラと共に ' 復讐の3女神 '。 *エリニュス参照 |
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アンピュトリュオン王女で人間。英雄ヘラクレスの母 ゼウスは人間の子を生む為アルクメネと交わろうとするが、彼女には夫であるアンピュトリュオン王がいた。 そこでゼウスはアムピトリュオンの留守をねらい、彼に化けアルクメネと交わる。 ところが、本物のアムピトリュオンが戻ってきたので、彼女は驚き、訳を知ろうと盲目の予言者テイレシアスを尋ね、その夜のアムピトリュオンはゼウスであることを知る。こうしてアルクメネはゼウスの子ヘラクレスとアムピトリュオンの子イピクレスを生んだ。 |
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オリンポス12神の一人。ゼウスとヘラの嫡子。戦闘・軍神・殺戮と血の神。 残忍非道、暴力を好む嫌われ者だったが3人だけ親しい神がいた。一人はアフロディテで、彼女はアレスの激しさに魅了された。2人目は姉妹のエリスで、彼と並んで戦車に乗り、金切声をあげた。最後は死者の王ハデス。ハデスの王国はアレスがはじめた戦争のおかげで大きくなった。 道義心に欠ける無敵の戦争の神。但し、同じ戦争の神であるアテナには勝つ事が出来ない オリンポスでは指導力を発揮していない。争いのある所にアレスがどっちの味方をするかが人々の興味だったようだ。アレスの姉妹に不和の女神エリスとエニューオーがいて、人々の間に不和を起こさせその後アレスが暴れ廻るという、典型的なドラ息子のような神。血生臭い戦争の現場には必ず彼と妹エリスの影があるといわれる。 凶暴、冷酷、精悍さと鋭角じみた気性の風貌を持つ彼はアプロディテの愛人して知られ、アフロディテとの間に、まずエロスとアンテロス、ディモス(恐怖)、ポボス(恐怖)、最後に女神ハルモニア(調和)をもうける。不和の女神である姉妹のエリスと、息子のディモスとポボスをいつも連れていた。彼の戦車を引く馬の名前は「火」と「炎」と「災難」そして「恐怖」である。 アグラウロスとの間にはアルシッペが生まれる。しかし、このアルシッペは、ポセイドンの子ハリオティオスに襲われてしまう。アレスは怒りハリオティオスを殺害する。ポセイドンはアレスを裁判に訴えるが敗訴する。この裁判を行った丘がアレスの丘である。 ローマ名では、ローマ風に身を鎧い、カエサルやオクタビアヌスさながらの人気を博し、ローマ建国の開祖とまで呼ばれる(ロムルスの父)。 |
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ネーレーイスの一人。 ある時、狩人のアルペイオスが、彼女に恋をしてしまう。彼女は、オルテュギア島まで逃げて「泉」に姿を変えてしまう。アルペイオスは「河」になり、海を越えてアレトゥーサと再会する。 |
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地獄の公爵。獅子の頭と燃えるような眼を持つ。馬に乗った戦士の姿で現れる。天文学など、学問を召喚者に教える。ソロモン72柱の一人。 |
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ポセイドンとアステュダメイアの息子 レレクス人の王。アルゴ船に乗船し、ティピュスの死後、舵を任された。 しかし彼は、アルゴ船に乗船する直前、自分が植えたブドウの木から作られたワインを味わうことが出来ないだろうと予言された。遠征から帰宅し、そのブドウの木から作ったワインを飲もうとした瞬間、畑から飛び出してきた猪に突き殺されてしまった。 リュクルゴスの息子 息子に、アガペルノ。アルゴ船に乗船し、ヘラクレスに継ぐ勇者だと讃えられた。しかし、カリュドンの猪狩りで命を落とす。 |
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小アジアに住むダルダニア人の王アンキセスは、このうえない美男であった。 ある夜、アプロディテがプリュギアの王女の姿になって、アンキセスに近づいた。 翌朝、アプロディテが素性を明かし、一夜を共にしたことを他人に言わないよう約束させた。 しかし、アンキセスは、ついつい友達に、このことを言ってしまった。それを聞いたゼウスが怒って、アンキセスに雷を放った。 アプロディテの助けで一命は取り留めたものの、その姿をいちじるしく損ねたので、アプロディテの気持ちも醒めてしまった。 2人の間の子はアイネイアスで、ローマ建国の祖と言われている。 |
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河に住むニンフ。ベロスの妻。ダナオスとアイギュプトスを生む。 |
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リビアの王。ポセイドンとガイアの息子とされる。 大地の恵みの力により万力の力を有していた。旅人に相撲を挑んでは殺した。生来の怪力に加え、大地に触れれるたびに力を増すので、必ず勝利した。しかし、最後にヘラクレスにより、アンタイオスは抱き上げられたまま、粉砕されて殺された。 |
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未婚でありながら、ゼウスの子を宿したため父親ニュクテウスの怒を買う。彼女がそれを恐れ逃げ出したため父はショック死してしまう。父の兄弟であるリュコスは逃げ込んだ国を滅ぼし、彼女を捕らえる。その時生まれた双子の兄弟は山に捨てられた。 |
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アウトリュコスとアムピテアの娘 ラエルテスと結婚し、オデュッセウスを生む。その出生を巡り、シシュポスとの関係を疑われた。詳しくは、アウトリュコスの項目を参照。ホメロス以降、後代の文学作品では、シシュポスがオデュッセウスの父である。 マカオンの妻 |
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オイディプスの娘。兄弟であるポリュネイケスがテバイを攻め惨敗した後、城壁の外は死体の山が散乱し酷い有り様だった。しかし、クレオンは敵の死体を埋葬することを許さなかった。自分の兄の死体を見るにたえず、埋葬してしまう。怒ったクレオンは彼女を投獄する。悲しみのあまり彼女は死んでしまった。 |
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アレスとアフロディテの子で、エロス、ディモス(恐怖)、ポボス(敗走)、女神ハルモニア(調和)と兄弟。 |
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カリュドンの王。オイネウスの王位を継承した。息子に、トアス。 |
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イオペ王ケペウスとカシオペアの子。エチオピアの王女。 母カシオペイア、娘アンドロメダが、海のニンフ・ネイレスたちより美しい、と自慢した。 ネイレスを気に入っている海の神、ポセイドンはこれを聞いて怒り、海の怪物を送って沿岸を荒らした。王は信託を伺った。アンドロメダが生贄として奉げられない限り怒りは治まらない、ということであった。 その海蛇クラーケンを和らげる為にアンドロメダが犠牲になる事になり海岸の岩山に鎖で繋がれる。海蛇が近づいたそのとき、メドゥサの頭を袋に入れたペルセウスが通りかかった。そして怪物にメドゥサの頭を見せて、石に変え退治した。そしてペルセウスはアンドロメダを妻に迎え入れた。 アンドロメダは死後アテナ神によって夫ペルセウス、父ケペウス、母カシオペアと共に星座となり天空に輝いている。しかし母カシオペイアは、高慢の罪で椅子に腰掛けたまま天から逆さに吊り下げられているのだという。 |
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アンティオペとゼウスの子供。山中で逃げ出してきた母と出会う。その時母を殺そうとしていた、リュコスの妻ディルケを逆に殺す。その後、双子のゼトスとともにテバイの王となる。ニオベと結婚する。 |
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ポセイドンの正妻。海の女王。海神ネレウスの娘 ポセイドンとの間にトリトン、ロデ、ベンテシキュメをもうける。 ポセイドンは、ナクソス島で踊っているアンピトリテを見て、夢中になってしまう。ポセイドンは、アンピトリテに求婚するが、アンフィトリテはポセイドンの荒々しい性格が好きになれず、西の果てにあるオケアノスの宮殿へ逃げた。 なんとか、アンピトリテを手に入れたいポセイドンは数々の贈り物を作ったが、受け入れてもらえない。最後に、話をし、踊る魚を作り、彼女に贈った。それはデルピノス(イルカ)。イルカは、ポセイドンが彼女をどれほど愛しているかを雄弁に語った。それを聞いているうち、アンピトリテはついに観念してポセイドンを受け入れることにした。イルカは彼女のお気に入りで、彼女の水晶の戦車を引くのに用いた。ポセイドンはイルカに感謝して、天上の星座の中に入れた。これがイルカ座である。 やがて2人の間に、半人半魚であるトリトンが誕生した。 |
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