辞 典  四字熟語 

 辞 典  四字熟語   か
開・口・一・番<カイコウイチバン>口を開くとまず最初に〜〜〜。話を始めるやいなや〜〜。
鎧・袖・一・触<ガイシュウイッショク>弱い敵にほんの少しの武勇を示す意。敵を問題にしない形容。
外・柔・内・剛<ガイジュウナイゴウ>表面は柔和で穏やかそうに見えるが、実は、意志が強くてしっかりしていること。
快・刀・乱・麻<カイトウランマ>もつれた麻を刀で断ち切るように、複雑にこじれて紛糾していることを見事に処理するようすのたとえ。
怪・力・乱・神<カイリョクランシン>人間の理性で説明のつかないような不思議な現象、事物のたとえ。カイリキ〜とも読む。
偕・老・同・穴<カイロウドウケツ>夫婦がともに老い、同じ墓に葬られること。夫婦の仲が睦まじく幸福な結婚生活。
呵・々・大・笑<カカタイショウ>声高く大いに笑うこと。
格・物・致・知<カクブツチチ>事物の道理をきわめ、学問・知識を高めること。
臥・薪・嘗・胆<ガシンショウタン>薪の上に寝たり苦い胆を嘗めたりするように常に自らに試練を課して苦しみ努力すること。
花・鳥・風・月<カチョウフウゲツ>天地自然の美しい風景。また、それらを鑑賞することや、題材にした詩歌・絵画をたしなむ風雅の道をいう。
活・殺・自・在<カツサツジザイ>生かすも殺すも思いのままに、〜他を自分の思うがままに取り扱うこと。
合・従・連・衡<ガッショウレンコウ>従は縦、つまり南北のこと。衡は横、つまり東西のこと。南北に合流し、東西に連合すること。勢力を組み合わせていく戦略のこと。その時々の利害に応じて、結合したり離れたりすることをいう。
隔・靴・掻・痒<カッカソウヨウ>靴を隔てて痒い所をかくように、思うようにならなくて非常にもどかしいという意味。
我・田・引・水<ガデンインスイ>物事を自分の都合のいいように取りはからったりすること。わが田へ水を引く。
画・竜・点・睛<ガリョウテンセイ>わずかなことであるが、それを加えることによって物事が完成、成就することのたとえ。
夏・炉・冬・扇<カロトウセン>夏の火鉢と冬の扇のように役に立たない人物や意見と物。
感・慨・無・量<カンガイムリョウ>感慨がはかり知れないほどである。胸いっぱいにしみじみ感じること。
侃・侃・諤・諤<カンカンガクガク>遠慮することなく、言いたいことを言い盛んに議論するさま。
頑・固・一・徹<ガンコイッテツ>自分の考えや態度を少しも曲げようとしないで押し通すさま。また、そういう性格。
冠・婚・葬・祭<カンコンソウサイ>元服・婚礼・葬儀・祖先の祭祀の、四つの重要な礼式。慶弔の儀式。
勧・善・懲・悪<カンゼンチョウアク>善行を勧め励まし、悪事を懲らしめること。
完・全・無・欠<カンゼンムケツ>どの点から見ても、まったく欠点・不足がなく完璧であること。
艱・難・辛・苦<カンナンシンク>困難な状況や辛い場面に出会い、苦しみ悩むような大変な苦労。
閑・話・休・題<カンワキュウダイ>むだばなしや前置きを打ち切って、話の本題に入ること。本筋からそれている話をもとに戻す時に使う言葉。「それはさておき〜」
花・鳥・諷・詠<カチョウフウエイ>自然とそれにまつわる人事を無心に客観的に詠ずること。
瓜・田・李・下<カデンリカ>ひとに疑われるようなことはするなというたとえ。疑いを受けるような状況に身を置いてはならないという教え。
閑・雲・野・鶴<カンウンヤカク>俗世に煩わされず、悠々自適の生活を送ることをいう。静かに浮かぶ雲と野に遊ぶ鶴。
汗・牛・充・棟<カンギュウジョウトウ>蔵書が多いこと。 「牛に(運ばせれば)汗し、(積めば)棟に充つほどの多さ。」
眼・光・炯・炯<ガンコウケイケイ>眼が鋭く光り輝くさま。
眼・高・手・低<ガンコウシュテイ>批評は優れているが、創作は劣っている。理想は高いが実力が伴わない。
換・骨・奪・胎<カンコツダッタイ>骨をとりかえ、子宮を取って使う意で、古いものに新しい工夫をこらして再生することにいう。
寛・仁・大・度<カンジンタイド>寛大で慈悲深く、度量の大きいこと。
肝・胆・相・照<カンタンアイテラス>互いに心の底を打ち明けて話すことができる間柄。意気投合。
歓・天・喜・地<カンテンキチ>天を仰いで歓び、地にうつむいて喜ぶ。非常に喜んでいるようす。
頑・迷・固・陋<ガンメイコロウ>頑固で物事の正しい判断ができない。考え方が柔軟でなく道理に暗いこと。
頑・冥・不・霊<ガンメイフレイ>頑固で道理がわからず、頭の働きが鈍いこと。
確・乎・不・抜<カッコフバツ>意志がしっかりしていて動揺しないさま。「確固」とも書く。
街・談・巷・説<ガイダンコウセツ>世間のつまらない噂。〜〜風聞。
開・物・成・務<カイブツセイム>色々なことを開発し、事業を成し遂げること。
玩・物・喪・志<ガンブツソウシ>珍奇なものや、目先の楽しみに熱中して、大切な志を失うこと。
解・衣・推・食<カイイスイショク>自分の着物を着せてあげたり、自分の食べ物を人に食べさせたりするように人に厚い恩恵を施すことをいう。
改・易・蟄・居<カイエキチッキョ>武士の家禄を没収して士籍から除く刑罰と、表門を閉めさせ一室で謹慎させる刑。最も重い刑は「切腹」。
海・翁・好・鴎<カイオウコウオウ>野心があると鳥もそれを察して近寄らない。野心を人に知られては折角の目的も達成しにくいというたとえ。
海・外・奇・談<カイガイキダン>だれも行ったことのない外国の話は何とでも言えるし自慢もできる。なんの根拠もないでたらめな話。
改・過・自・新<カイカジシン>「あやまちを改め、みずから新たにす」〜自分のミスは素直に認め面目を一新すること。
蓋・棺・事・定<ガイカンジテイ>生前の評価は当てにならない。一生が終わり棺のふたをして初めてそのひとの真の値打ちが決まるということ。
外・寛・内・明<ガイカンナイメイ>外部に対しては寛大に接し、自分自身はよく省みて明晰に己を知り、身を慎むということ。
開・巻・有・益<カイカンユウエキ>本を開けば必ず得るところがある。読書は有益であるということ。
戒・驕・戒・躁<カイキョウカイソウ>驕らず焦らず騒がず、慎んで静かに堅実にやりなさいということ。
会・稽・之・恥<カイケイノハジ>敗戦して命乞いをするような恥辱のたとえ。
改・弦・易・轍<カイゲンエキテツ>弦を取り替え、車の道を改める。方針、やり方、態度などを改変するたとえ。
開・眼・供・養<カイゲンクヨウ>新しく仏像・仏画が出来上がって安置する時行う仏眼を開く儀式法要。この供養を経て魂が入るとされている。
開・源・節・流<カイゲンセツリュウ>財源を開拓して流出を節約する。収入を増やして支出を抑える健全財政のたとえ。
解・甲・帰・田<カイコウキデン>武装を解いて田舎に帰ること。除隊して帰郷し、平和な暮らしに戻るたとえ。
外・交・辞・令<ガイコウジレイ>交渉をなごやかに進めるための外交上の応対話。口先だけのお世辞、社交辞令。リップサービス。
邂・逅・相・遇<カイコウソウグウ>偶然の出会い。思いがけずひょっこりと巡り合うこと。
回・光・返・照<カイコウヘンショウ>夕日の照り返し。日没直前に一時空が明るくなること。転じて、亡びる寸前に一時的に勢いを出すこと。
解・語・之・花<カイゴノハナ>「言葉を理解する花」の意で、美人のこと。
開・山・祖・師<カイザンソシ>寺院を開いた開祖。転じて、ある物事を初めて行った先覚者、草分け、創始者のこと。
回・山・倒・海<カイザントウカイ>山を引き回し、海をひっくり返すほどさかんな勢いをいう。
海・市・蜃・楼<カイシシンロウ>蜃気楼。 転じて、虚しいもののたとえ。空中楼閣、まぼろしの意。
改・邪・帰・正<カイジャキセイ>悪事から足を洗って、正道に立ち返ること。
開・心・見・誠<カイシンケンセイ>胸襟を開いて真心を示すこと。心を開いて誠をあらわす。
回・心・転・意<カイシンテンイ>思い直して態度を改める。考え直し翻意すること。改心する、〜仲直りする。
海・誓・山・盟<カイセイサンメイ>愛情が海や山のようにいつまでも変わらないことを誓う言葉。固く愛を誓うこと。
開・宗・明・義<カイソウメイギ>巻頭において全書の主旨を明らかにする。談話や文章の冒頭で大要を述べること。
咳・唾・成・珠<ガイダセイジュ>権力のある人の言葉は、一言一句が珠玉のように尊ばれるばかりでなく咳や唾まで恐れ敬われる。詩文の才能に富むたとえとしても使われる。
怪・誕・不・経<カイタンフケイ>言動がでたらめで、あやしくて信用できない。筋道が通らず根拠がないこと。
海・底・撈・月<カイテイロウゲツ>海に映った月を見て本物と思い、海底から月をすくい取ろうとする。無駄なことをするたとえ。
改・天・換・地<カイテンカンチ>大改造すること。自然環境(天)や社会(地)を徹底的に改変すること。一種の革命。
改・頭・換・面<カイトウカンメン>表面だけを改めて、内容の変わらないこと。頭を取り替え、面を付け替えても中身は同じということ。転じて、似たりよったりの意。
快・馬・加・鞭<カイバカベン>疾走する馬に鞭(むち)を加える。速い上にも速くする。一層スピードアップすること。
懐・宝・夜・行<カイホウヤコウ>宝をいだいて夜行く〜〜〜危険な行動のたとえ。
開・門・揖・盗<カイモンユウトウ>自ら災いを招くこと。自分で門を開いて盗賊を迎え入れること。
夏・雲・奇・峰<カウンキホウ>詩人の陶淵明が四季をうたった詩の夏の句。夏は入道雲が現れて空に珍しい形の峰を描く。
下・学・上・達<カガクジョウタツ>手近な日常生活から現実的で切実な人の道を学び、次第に高邁な哲理や真理に達するという孔子の言葉。
瓜・葛・之・親<カカツノシン>親戚の縁につながること。瓜(ウリ)と葛(クズ)はともにつる草の一種。つる草はその枝葉が互いにまといつくことから縁続きのたとえとなった。
蝸・牛・角・上<カギュウカクジョウ>取るに足らない争い。小競り合いのたとえ。かたつむりの左右の角の上で戦争したという寓話による。
家・給・人・足<カキュウジンソク>世の中が繁盛しているたとえ。どの家も富んでいて人々もその生活に満足しているさま。
火・牛・之・計<カギュウノケイ>牛の角に刃をしばり、尾に火のついた葦束を結んで敵陣へ突っ込ませる戦術。
科・挙・圧・巻<カキョアッカン>試験で最優秀の成績を収めること。「科挙」で、一番の合格者の答案を他の合格者の答案の上に乗せたことから出た言葉で、「圧巻」の語源。
隔・岸・観・火<カクガンカンカ>対岸の火事を眺めるさま。他人の危難を自分には無関係なこととして傍観すること。
革・故・鼎・新<カクコテイシン>旧来の古いしきたりを改め、新しいものに変えること。「ふるきをあらため、あたらしきをとる」。
各・自・為・政<カクジイセイ>それぞれが勝手に事を処理する。大局を顧みないで、自分勝手に振る舞うこと。縄張り根性のセクト主義のたとえ。
鶴・寿・千・歳<カクジュセンザイ>鶴の寿命は千年といわれることから、長寿、長生きのこと。
廓・然・大・公<カクゼンタイコウ>さっぱりとして物事にこだわらず、公平なこと。廓は「くるわ」の意から、がらんと中空になった広いさまをいう。
鶴・髪・童・顔<カクハツドウガン>鶴のように白い髪と子供のように赤味を帯びた顔色。老人の血色のよい顔の形容。
各・奔・前・程<カクホンゼンテイ>それぞれが自分の道を行く。自分の志望に添った道を選んで進むこと。
鶴・鳴・之・士<カクメイノシ>多くの人から信頼される人物。また、登用されずに冷遇されている賢人のたとえ。
鶴・立・企・佇<カクリツキチョ>鶴が立つように、つま先立って待ち望むさま。
駕・軽・就・熟<ガケイシュウジュク>軽い車を駆って慣れた道を行く。慣れた仕事なので苦もなくやってのけること。「駕」は馬や牛に引かせる乗り物、乗り物に乗っていく、使いこなす、あやつる意。
家・鶏・野・雉<カケイヤチ>大事なものを嫌い、役に立たないものを好むこと。自分の家で飼っている鶏を嫌って野鳥の雉を珍重すること。
花・言・巧・語<カゲンコウゴ>口先だけのうまい言葉、美辞麗句。花のように美しく飾って言い、巧みに語ること。
夏・侯・妓・衣<カコウギイ>すだれの異称。夏侯という人は晩年になって音楽を好み、回りに多くの妓衣(芸者)がいたが、いずれも衣服の装いがなく、客にすだれを隔てて奏楽させたという故事による。
仮・公・済・私<カコウサイシ>公事にかこつけて私腹を肥やすこと。公私混同して自分の利益を図るたとえ。公をかりて私をなす。
画・虎・類・狗<ガコルイク>描画の才能のない者が、虎を描いても犬のようになってしまう。手本を真似るつもりでも似て非なるものになってしまうたとえ。
加・持・祈・祷<カジキトウ>仏の力とその加護を祈念すること。加持は仏が不可思議な力をもって衆生を護る意。祈祷は、祈り、またはその儀式の作法をいう。護摩を焚いたりして、仏に感応するために行う祈り。
花・枝・招・展<カシショウテン>花の枝が風に揺れ動く、はなやかなさま。転じて、女性が着飾って歩くさま。
和・氏・之・璧<カシノヘキ>真価はなかなか世に認められない、というたとえ。ものの真価、真実を告げることの難しさをいう。
禍・従・口・生<カショウコウセイ>わざわいは口より生ず〜〜言葉遣いにはよく注意しなさいというたとえ。
火・上・注・油<カジョウチュウユ>火に油を注ぎ、事態をますます悪化させること。
華・胥・之・夢<カショノユメ>よい夢を見ること。  また昼寝をすることのたとえ。
家・書・万・金<カショバンキン>孤独な旅先、異国での生活にあっては、家族から来る手紙は、まさに万金の値打ちに相当するほど嬉しいということ。
雅・人・深・致<ガジンシンチ>俗世間を超越した高尚な心の風流人が持つ、深いおもむきをいう。みやびやかで上品なさま。
佳・人・薄・命<カジンハクメイ>美人はとかくふしあわせで、また命も短いということ。
禍・心・包・蔵<カシンホウゾウ>謀反(むほん)の心。 心中、悪だくみを抱いていること。
苛・政・猛・虎<カセイモウコ>苛酷な政治は、猛獣の虎よりも害を及ぼすという意味。
禍・棗・災・梨<カソウサイリ>無用の本を刊行することのむだをそしる言葉。棗(なつめ)や梨の木は版木の材料。くだらぬ書物を次々に出版されては、「なつめ」や「なし」の木にとっては、とんだ災難ということ。
可・操・左・券<カソウサケン>確かな証拠を手にしていること。転じて、充分に成就の見込みのあるたとえ。左券は契約の証拠として双方が一片ずつ所持した割符の左半分のこと。
雅・俗・共・賞<ガゾクキョウショウ>高尚なひとも一般大衆も、みんなすべての人が鑑賞できる。内容が豊富でしかも理解しやすい作品をいう。
画・蛇・添・足<ガダテンソク>へびを描いて、足を添える。〜〜は無用の付け足しのことで、蛇足の語源。
夏・虫・疑・氷<カチュウギヒョウ>見聞、見識の狭いたとえ。夏しか知らない虫に、冬の氷の冷たさを言ってもわからない。
火・中・取・栗<カチュウシュリツ>人にそそのかされ危ないことをするたとえ。人の利益のために危険をおかしてばかな目にあうこと。
鴬・鳩・笑・鵬<カッキュウショウホウ>小物が大人物の行為を笑うたとえ。鵬が三千里も滑空すると聞いて、小鳥たちが笑ったというお話。
割・鶏・牛・刀<カッケイギュウトウ>小さいことを処理するのに大きな道具を用いる必要はない。転じて、小事を処理するのに大人物の手を借りる必要はない、ということ。
割・股・満・腹<カッコマンプク>自分の股の肉を切り取って食べて満腹しても自身は滅びる。一時しのぎの利益を図ったがためにかえって身を滅ぼすこと。また、人民を犠牲にして、かえって君主が滅びるたとえ。
活・剥・生・呑<カッパクセイドン>生きているまま皮を剥ぎ、丸のみする。他人の文章や詩歌をそのまま盗用するたとえ。
刮・目・相・待<カツモクソウタイ>目をこすってよく見る。〜〜人の進歩、成功の著しいのを待望するたとえ。
家・徒・四・壁<カトシヘキ>家は四方の壁があるだけ。家の中に何も無い極貧の形容。赤貧洗うがごとしの状況。
河・図・洛・書<カトラクショ>得難い図書のたとえ。一般に用いられる「図書」の語源でもある。
下・筆・成・章<カヒツセイショウ>文才に恵まれていて、詩文を書き上げるのがきわめて速いこと。「筆を下せば章を成す。」
家・貧・孝・子<カヒンコウシ>貧しさの原因はともかく、貧乏な家からは親孝行の子供が出るものだということ。
禍・福・無・門<カフクムモン>偶然ともとれる災いや幸せも、自分自身で招き寄せるものだというたとえ。
瓦・釜・雷・鳴<ガフライメイ>素焼きの釜が雷のような音を響かせる。転じて、小人がはばをきかせて大声をあげ、威張り散らすたとえ。
寡・聞・少・見<カブンショウケン>見聞が狭く、世間知らずで見識のないこと。
画・餅・充・飢<ガベイジュウキ>絵にかいた餅で飢えをしのごうとするように、空想やイメージで自分を慰めようとすること。非現実的な世界へ逃避して現実の苦しみを忘れようとすること。はかない自己満足のたとえ。
下・里・巴・人<カリハジン>通俗的な音楽や文芸作品のたとえ。大衆受けのする歌謡曲、演歌、大衆小説、娯楽小説のたぐい。
寡・廉・鮮・恥<カレンセンチ>心がよこしまで恥をしらないさま。廉は心が清く正しいこと。
苛・斂・誅・求<カレンチュウキュウ>税金を厳しく取り立てる酷政のたとえ。「斂」は絞るようにして集めるの意。
鑑・往・知・来<カンオウチライ>過去のことをよく参考にして将来を展望し、見通しを立てる。「往をかがみとして来を知る」。
感・恩・戴・徳<カンオンタイトク>心からありがたく思って感謝感激するさま。恩に着て敬愛の念を持つこと。
玩・火・自・焚<ガンカジフン>火をもてあそんで自ら焼け死ぬ。自業自得のこと。
歓・欣・鼓・舞<カンキンコブ>踊り上がって喜ぶさま。にぎやかに、息をはずませ、鼓をたたいて歓喜するようす。
含・垢・忍・辱<ガンクニンジョク>じっと屈辱に耐えること。忍の一字の態度。
艱・苦・奮・闘<カンクフントウ>艱難辛苦に耐え、刻苦勉励し、奮闘すること。頑張って困難を乗り越えること。
顔・厚・忸・怩<ガンコウジクジ>厚かましい顔にも、なおかつ恥の色が出てくる。恥ずかしくて耐えられないさま。「忸怩」とは、心に恥じてきまりわるがるさまをいう。
眼・光・紙・背<ガンコウシハイ>目の光が紙の裏まで突き抜ける意。読書して著者の深意や精神まで鋭くつかみとること。読書の理解力の鋭いさまをいう。
寒・山・拾・得<カンザンジットク>唐の僧、寒山が経典を開き、同じく高僧の拾得がほうきを持っている姿は禅画の好題材となっている。
寒・松・千・丈<カンショウセンジョウ>松は厳しい冬の寒さにもめげず、緑の葉をつけて岩の上に毅然とそびえる。節操の堅いこと。
含・笑・入・地<ガンショウニュウチ>安心大悟して死ぬ。笑いながら、ゆうゆうと死んで土に帰っていくということ。
干・将・莫・邪<カンショウバクヤ>古代の二ふりの名剣の名。名剣のたとえ。干将は春秋時代の呉の刀工。莫邪はその妻の名。
玩・人・喪・徳<ガンジンソウトク>人をもてあそべば、徳をうしなう。人をからかって馬鹿にすると、自分の信用も失ってしまう。
含・飴・弄・孫<ガンシロウソン>世事に関係のない老人の日課。毎日、世俗から離れて楽しく暮らすさま。年をとったら、政治や仕事などに関係しないで、飴をしゃぶりながら孫と無邪気に遊んでいるのがよい、という意。
甘・井・先・竭<カンイセンケツ>良質のうまい水の出る井戸は、利用者が多いので最初に枯れる。いいものは、早くなくなるというたとえ。「竭」はつきる、出し尽くす〜という意。
肝・胆・胡・越<カンタンコエツ>見方によっては、近い関係のものも遠く、また異なったものも同じに見えるということ。
奸・智・術・策<カンチジュッサク>腹黒い策謀。悪知恵と陰謀。また、よこしまで邪悪な考え。
管・中・窺・天<カンチュウキテン>管の中から天をうかがう〜〜つまり、視野や見聞の極めて狭いことのたとえ。
眼・中・之・釘<ガンチュウノテイ>邪魔者のたとえ。「眼中の釘を抜く」といい、一人の悪人を除き去ること。
眼・中・之・人<ガンチュウノヒト>常に心にかけ、望みを託している人。意中の人のこと。目の中にしっかりとその姿が映っていて、忘れられない人の意。
観・天・望・気<カンテンボウキ>天を観察し、気を望む。天気を観望すること。予報官より、海辺の漁師のほうが、よく当てる場合がある。
甘・棠・之・愛<カントウノアイ>すぐれた為政者に対する尊敬と思慕の情。「甘棠」は甘い梨のこと。
看・破・紅・塵<カンパコウジン>浮き世を見限る。俗世間に愛想をつかす。また俗世から逃避すること。「紅塵」は俗世のたとえ。
汗・馬・之・労<カンバノロウ>戦陣での働き。武功のたとえ。騎馬で戦場を駆け巡り、馬に汗をかかせた骨折りやそれによって得た手柄のこと。
韓・悲・白・楽<カンピハクラク>韓愈(かんゆ)には悲観的な詩作が多く、白楽天(白居易)には名前のとおり楽天的な傾向の詩が多いということ。
完・璧・帰・趙<カンペキキチョウ>完全無欠の意の「完璧」の語源。
管・鮑・之・交<カンポウノマジワリ>きわめて友情のあつい関係。 親密な友情のたとえ。
含・哺・鼓・腹<ガンホコフク>食べたいだけ食べて、腹つづみを打つ。民衆が平和で豊かな暮らしを楽しむこと。「哺」は食物。
頑・迷・固・陋<ガンメイコロウ>古いやりかたや規則を固守して改革しようとしないこと。かたくなな考えや態度。
簡・明・扼・要<カンメイヤクヨウ>簡潔明快で要を得る。簡にして要点を得て、よく筋道が通って理解しやすいこと。
歓・楽・哀・情<カンラクアイジョウ>「歓楽極まりて哀情多し」。あまり遊び過ぎてうつつを抜かしているとかえって悲しくなってくるものであるということ。
冠・履・倒・易<カンリトウエキ>上下の秩序がくずれて、逆さまになるたとえ。
 辞 典  四字熟語   き
器・用・貧・乏<キヨウビンボウ>器用であるがために、他人に利用されたり、かえってひとつのことに集中できずに損ばかりしていること。
危・機・一・髪<キキイッパツ>非常にあぶない瀬戸際。ほんのわずかな違いで今にも危険なことがおこりそうなこと。
奇・奇・怪・怪<キキカイカイ>常識では理解できないような不思議な出来事。あるいは容認できないようなけしからぬこと。
起・死・回・生<キシカイセイ>死に瀕したもの、滅びかかっているものを再び生き返らせること。もとに戻すこと。
気・宇・壮・大<キウソウダイ>度量・構想などが並外れて大きいさま。「気宇」は心の広さ、心がまえ、器量の意。
危・急・存・亡<キキュウソンボウ>危機が迫っていること。生き残るか亡びるかの瀬戸際のような状態。
起・承・転・結<キショウテンケツ>「起」で始まり「承」で受け、「転」で変化を出し「結」で終結させる構成方法。広く一般の事柄の展開にも比喩的に用いられる。
喜・色・満・面<キショクマンメン>顔中に喜びの表情が満ちるようす。うれしそうな表情を顔いっぱいに見せるようす。
気・炎・万・丈<キエンバンジョウ>燃え上がる炎のように非常に意気盛んであること。
疑・心・暗・鬼<ギシンアンキ>疑う心の強いあまり、何でもないことにまで不安を感じたり恐ろしくなったりすること。
奇・想・天・外<キソウテンガイ>誰にも思いもよらないような奇抜なこと。また、そのようす。
喜・怒・哀・楽<キドアイラク>喜び・怒り・哀しみ・楽しみなど〜人間の持っている様々な感情。
牛・飲・馬・食<ギュウインバショク>牛や馬のように、大いに飲み食らうこと。
九・死・一・生<キュウシイッショウ>死にそうなあぶないところをやっと助かること。
旧・態・依・然<キュウタイイゼン>昔からの状態、体制が古いままで少しも変化・進歩のないさま。
急・転・直・下<キュウテンチョッカ>事態・情勢が急に変わって物事の解決、決着がつく、またはそのような方向へ向かうこと。
驚・天・動・地<キョウテンドウチ>天地を揺り動かす。また、大いに世間を驚かすたとえ。
虚・虚・実・実<キョキョジツジツ>互いに策略を尽くし、相手のすきをねらって必死で戦うさま。
曲・学・阿・世<キョクガクアセイ>学問の正しい態度を曲げて世の中におもねり、迎合すること。
玉・石・混・交<ギョクセキコンコウ>良いものと悪いもの、優れたものとつまらぬものが入り混じっていること。
虚・心・坦・懐<キョシンタンカイ>心にわだかまりを持たず、素直でさっぱりした気持ち。無心で平静な心境。
毀・誉・褒・貶<キヨホウヘン>ほめるとそしると。人をほめたり悪口を言ったりすること。
議・論・百・出<ギロンヒャクシュツ>さまざまに議論が戦わされること。多くの意見が出ること。
金・科・玉・条<キンカギョクジョウ>金や玉のように尊い大事な法律、規則。ぜひとも守るべき大切な法律、きまり、よりどころ。
欣・喜・雀・躍<キンキジャクヤク>雀が飛び跳ねるように非常に喜ぶこと。小躍りして喜ぶ。有頂天になること。
謹・厳・実・直<キンゲンジッチョク>慎み深く、誠実・正直なさま。まじめな人間のようす。
緊・褌・一・番<キンコンイチバン>気持ちを引き締め、覚悟を決めてとりかかること。大勝負の前の心構え。
金・城・湯・池<キンジョウトウチ>防備の堅固な城壁と、熱湯の沸きたぎる濠。他から侵略されない極めて堅固な備えをいう。
旗・幟・鮮・明<キシセンメイ>旗の色が鮮やかなように、主義・主張・態度などがはっきりしているようす。
気・息・奄・奄<キソクエンエン>息が絶え絶えになり余命が幾ばくもないようす。今にも滅亡しそうである。
帰・命・頂・礼<キミョウチョウライ>仏に対して心から帰依すること。神仏に対しての唱え文句としても用いられる。
九・牛・一・毛<キュウギュウノイチモウ>多くの中のごくわずかな部分。全体のごく一部分。
九・鼎・大・呂<キュウテイタイリョ>貴重なもの、重い地位、名望などのたとえ。
挙・案・斉・眉<キョアンセイビ>妻が小さなお膳をうやうやしく眉のあたりまで高くささげる。転じて夫婦間によく礼儀が行われているたとえ。
教・学・相・長<キョウガクアイチョウズ>教えたり学んだりして知徳を助長発展させる。人を教えることは自分の修行にもなる。
狂・言・綺・語<キョウゲンキゴ>道理に合わない言葉と表面だけを飾った言葉。転じて、小説や物語の類いをいやしめて言う語。
興・味・索・然<キョウミサクゼン>興味が失われていくさま。物足りなくて面白みがない。
旭・日・昇・天<キョクジツショウテン>朝日が天空に昇ること。また勢いが盛んなようすのたとえ。
挙・措・進・退<キョソシンタイ>日常のちょっとした動作。立ち居振る舞い。
漁・父・之・利<ギョフノリ>両者が争う隙につけこみ、第三者が労せずして利益を横取りすること。
機・略・縦・横<キリャクジュウオウ>臨機応変の計略が自在に考案・運用できること。
勤・倹・力・行<キンケンリッコウ>仕事・事業に励み、倹約し努力して物事を行うこと。
金・口・木・舌<キンコウボクゼツ>優れた言論・出版などを通じ、社会を教え導く人のたとえ。
近・所・合・壁<キンジョガッペキ>壁ひとつ隔てて隣り合っている家。近所の家。
錦・心・繍・口<キンシンシュウコウ>美しい心情と美しい言葉。詩や文章に才能を発揮する人。
金・声・玉・振<キンセイギョクシン>才知と人徳とが見事に調和していること。素晴らしい人格に大成することのたとえ。
金・殿・玉・楼<キンデンギョクロウ>黄金や宝石で飾った美しくきらびやかな御殿。豪華な建物。
規・矩・準・縄<キクジュンジョウ>物事や行為などの標準となるもの。規準・法則のたとえ。
気・韻・生・動<キインセイドウ>書画・詩文などの芸術作品に、気高い風格・情緒が生き生きと満ちていること。
旗・鼓・堂・堂<キコドウドウ>軍隊やパレードが整然として偉容に充ちたようす。
亀・毛・兎・角<キモウトカク>亀に毛がなく、兎につのがないように、実在しない物事のたとえ。
帰・依・三・宝<キエサンポウ>仏・法・僧の三つに帰依すること。仏教徒としての最低条件。帰依は帰命ともいい、すぐれたものに帰順すること。転じて、絶対の信を捧げ、よりどころとする信仰の意。
既・往・不・咎<キオウフキュウ>既往は過去のすんだこと。それを今さら咎め立てしても仕方がない。済んだことはともかく、これからが大事だということ。
棄・灰・之・刑<キカイノケイ>刑罰がきわめて厳酷なこと。かつて灰を道に捨てただけで手を切られるという刑罰があったというように、犯した罪は軽いのに、罰がはなはだ重いことをいう。
奇・貨・可・居<キカオクベシ>「奇貨」は珍しい財貨。珍しいものだから、いま買っておけば後日利益を得られようとの意から、得難い機会だから、これをうまく利用しなければ損だ、というたとえ。
帰・家・穏・座<キカオンザ>長らく放浪していた者が、故郷の自分の家に帰って身も心も落ち着く。転じて仏教では、人間が本来自分に備わっている仏性に立ち帰って安住すること。
騎・鶴・揚・州<キカクヨウシュウ>やりたいことを、一気に全部やろうとすること。
葵・花・向・日<キカコウジツ>「ひまわりの花、日に向かう」〜夏の点景を、熱い太陽に向かって咲き誇るひまわりの姿に託した言葉。
箕・裘・之・業<キキュウノギョウ>父祖伝来の家業を受け継ぐこと。
菊・有・黄・華<キクユウコウカ>菊に黄色の花がつき、〜秋も盛りの風物詩のこと。
詭・計・多・端<キケイタタン>あれこれ悪巧みする。悪知恵のはたらく、悪賢いさま。
規・行・矩・歩<キコウクホ>規則、規準に沿って行動する。転じて、古い規範にこだわって融通のきかないたとえ。
鬼・哭・啾・啾<キコクシュウシュウ>浮かばれぬ亡霊が恨めしさにしくしく泣き声をあげるさま。また、そのように鬼気迫るものすごい状況の形容。
旗・鼓・相・当<キコソウトウ>両軍が敵対して争うこと。また、対峙する勢力がつり合っているさま。実力伯仲。
騎・虎・之・勢<キコノイキオイ>虎にまたがって走り出したら、途中で降りることはできないので、行く所まで行かなければならない。そのような勢いをいう。物事の成りゆき上、中止できないこと。
帰・根・到・底<キコントウテイ>「根に帰り底に到る」〜結局、つまるところという意味。
箕・山・之・節<キザンノセツ>世俗から引退して、自分の節操、意志を守ること。
貴・耳・賤・目<キジセンモク>古いことを高く評価し、現実を軽んじること。遠くのことを有り難がり、近くのことは軽蔑するたとえ。耳で聞いたことは尊重するが、実際に目に見える身近なものを軽く見る。人に聞いたことはよく思える。
疑・事・無・功<ギジムコウ>疑いは失敗のもと。疑心を抱いて事を行っては決して成功しないし、名を上げることもできないということ。
鬼・子・母・神<キシモ(ボ)ジン>仏教でいう女神のひとつ。安産や養育の願いをかなえるという信仰がある。
貴・珠・賤・蚌<キシュセンボウ>貴重な真珠も、もとは汚い二枚貝(蚌)の中から出るということ。優れた人物や賢者は、貧賎の境遇から生まれ出るたとえ。
鬼・出・電・入<キシュツデンニュウ>鬼神のように瞬時に出没し、いなずまのように素早く侵入する。また、その出没の予測しがたいこと。
鬼・神・敬・遠<キジンケイエン>敬遠のフォアボールと同じ。尊敬はするけれど、あまり近寄らない、という心構え。転じて、敬うように見せかけ、実は嫌って寄せつけないこと。
杞・人・之・憂<キジンノユウ>「杞憂」の語源。無用の心配、取り越し苦労のこと。「杞」は中国・周時代の国名。
欺・世・盗・名<ギセイトウメイ>世間をだまして、名誉を手にすること。陰で悪いことをして名を挙げるたとえ。
巍・然・屹・立<ギゼンキツリツ>大きな山が高く屹(そび)え立つ。転じて、偉大な人物が抜群の力を発揮して堂々ゆるぎないさま。「巍然」は高大なさま。
箕・帚・之・妾<キソウノショウ>掃き掃除をする下女のこと。人の妻となることの謙遜語。「箕帚」はチリ取りとほうきのこと。
擬・足・投・跡<ギソクトウセキ>人の足の踏み方になぞらえて、その足跡にわが足を投げ出す。一歩一歩先人の例に従うことで、我が身を慎むこと。先例を尊重するたとえ。
吉・日・良・辰<キチジツリョウシン>辰は星の宿。よい日柄ということ。大安吉日と同じ。
機・杼・一・家<キチョイッカ>文学や著作で、独自の構想や文章を編み出し、一家を成すことをいう。機杼は機(はた)を織る時横糸をくぐらせる杼(おさ)のこと。織り物は杼の用い方ひとつで錦ともなるということから出たたとえ。
吉・光・片・羽<キッコウヘンウ>わずかに残る昔の文物。優れた遺品のたとえ。もともとは神話の中に出てくる神馬のわずかな毛のこと。
橘・中・之・楽<キッチュウノラク>将棋や囲碁の楽しみをいう。橘の実の中でふたりの老人が向い合って将棋を指し、いかにも楽しそうであったという昔話から。
喜・名・多・怨<キメイタエン>名誉を喜び、地位を欲しがる人は、人から恨みを受け易い。名を喜ぶものは必ず怨み多し。
記・問・之・学<キモンノガク>応用のきかない記憶だけの知識、学問。古典の文句をただ棒暗記しているだけで、深く理解してうまく活用することができない学問のたとえ。
脚・踏・実・地<キャクトウジッチ>足が地に付いて、着実に進む。危なげがなく、しっかりしているさま。仕事ぶりが堅実で真面目なこと。
脚・下・照・顧<キャッカショウコ>自分の足元をよく照らして見直し、反省してみることが大切だということ。
窮・猿・奔・林<キュウエンホンリン>追い詰められた猿はどの木へでもよじ登って身の安全をはかるように、生活に窮した者は就職するに際して、地位や給料、仕事の内容など、とやかく言わないこと。
救・火・揚・沸<キュウカヨウフツ>火に油を注ぐこと。害悪をますますひどくするたとえ。目的と手段がちぐはくで、かえって逆効果になるたとえ
牛・換・乗・馬<ギュウカンジョウバ>「牛を馬に乗りかえる。」〜不利な方を捨てて、有利な方を選ぶ。途中で都合のいい方に乗り換えることのたとえ。
救・患・分・災<キュウカンブンサイ>共同して災難を防ぎ、助け合うこと。〜「うれいを救い、災いを分かつ」
旧・慣・墨・守<キュウカンボクシュ>従来のやり方を踏襲し、しきたり通りにやっていくこと。守りの堅固なことを「墨守」という。
牛・鬼・蛇・神<ギュウキダジン>牛の妖怪変化と、蛇の化け物。醜悪な形相、または悪党、無頼漢のたとえ。嫌われ者のこと。
急・功・近・利<キュウコウキンリ>功を急いで目前の利益を求める。目先の利益を追って、はやく業績をあげようとすること。
泣・斬・馬・謖<キュウザンバショク>大きな目的のためには、自分の愛する者も犠牲にするたとえ。法や規律の厳正を守るため私情を捨てること。
窮・愁・著・書<キュウシュウチョショ>志を得ず苦境に悩んでいる賢人が、書を著してその志を吐露すること。
牛・溲・馬・勃<ギュウシュウバボツ>牛の小便と馬の糞。転じて、見るにたえないくだらないもの。
弓・折・矢・尽<キュウセツシジン>武器が底をつき戦力を失うこと。万策尽きてどうにもならなくなるたとえ。
窮・鼠・噛・猫<キュウソコウビョウ>窮地に陥れば、弱い者も必死になって強者に刃向かうということ。
旧・調・重・弾<キュウチョウジュウダン>古い調子を再び奏でること。相変わらずの話を繰り返す、陳腐な理論や主張を蒸し返すたとえ。
九・腸・寸・断<キュウチョウスンダン>非常に心配して憂い悶えること。腸が九回も回転してねじれ、寸断されるようなさま。
窮・鳥・入・懐<キュウチョウニュウカイ>「窮鳥、ふところに入れば、仁人の憐れむところなり。」困窮して頼ってくる者があればどんな理由があっても助けてやろうという意味。
旧・敵・宿・怨<キュウテキシュクエン>以前からの敵に対する積もり積もった恨み、怨念。
朽・木・糞・土<キュウボクフンド>精神の腐ったものはどうしようもない。また、やる気のない者のたとえ。朽木には彫刻ができず、糞土ではかべ土にならないということから。
窮・余・一・策<キュウヨイッサク>困りきったあげくの果てに思い付いたひとつの手段・計略。
汲・流・知・源<キュウリュウチゲン>結果から原因を推定すること。下流の水から川の源の状況を知る。
急・流・勇・退<キュウリュウユウタイ>船が急流の中で素早く回転し退くさま。転じて、官職の華やかなうちに身を引くこと。仕事も地位も隆盛な時に、いさぎよく後進に道を譲ることのたとえ。
矯・角・殺・牛<キョウカクサツギュウ>牛の角を安全のために斧で矯正しようとして、ついに牛を殺してしまうこと。枝葉末節のことにこだわり、それを直そうとして全体を台無しにし、元も子もなくしてしまうこと。
鏡・花・水・月<キョウカスイゲツ>鏡に映った花、水に映る月。美しいが、ただ見るだけで捉えることができない。実体がなく、掴みどころのないもののたとえ。幻影。また、芸術作品の理屈を越えた情趣の高尚さをいう。
強・幹・弱・枝<キョウカンジャクシ>樹木の手入れは、根幹を充分に保護して強め、枝は適度に剪定する。転じて、地方の権限を規制して中央の権力を強化すること。
強・顔・女・子<キョウガンジョシ>つらの皮が厚い、恥を知らない女をいう。強顔は厚顔と同意、鉄面皮のこと。
澆・季・之・世<ギョウキノヨ>人情が薄く、風俗の乱れた末世のたとえ。「澆」はうすい、「季」はすえ、終わりの意。
胸・襟・担・白<キョウキンタンパク>気持ちが率直で、あっさりしていること。態度に表裏がないようす。
薑・桂・之・性<キョウケイノセイ>年老いても変わらない激しい気性のたとえ。「薑桂」は、しょうがと肉桂(にっけい)。ともに古くなっても味が変わらないことから。
峡・山・超・海<キョウザンチョウカイ>山を小脇に抱えて海を飛び越える。とてもできることではないが、不可能に挑戦する気迫の意もある。
凝・思・寂・聴<ギョウシジャクチョウ>ひっそりとした孤独の境地にあって、自然と静かに観照しあいながら、沈思黙考する心境。
驕・奢・淫・逸<キョウシャインイツ>驕(おご)り高ぶって、ぜいたくし、淫楽にふけること。金にあかして淫らな堕落した生活を送るたとえ。
行・住・坐・臥<ギョウジュウザガ>行き来、起き臥しなど、日常のふるまいすべて。「常住坐臥」ともいう。四六時中念仏を忘れないように、というとき用いられる。
拱・手・傍・観<キョウシュボウカン>手をこまねいて何もせず、はたから見ているだけ。一般的に、何とかしなければいけないのに、何もしない場合に使う。
挟・書・之・禁<キョウショノキン>蔵書禁止の命令。秦の始皇帝が、学識者の口をふさぐため、焚書坑儒とともに断行した政策。漢の恵帝の四年に至ってようやく解禁になったという。
仰・人・鼻・息<ギョウジンビソク>人の意向を気にして、依存しようとすること。人の鼻息をうかがうさま。「人の鼻息を仰ぐ」と読む。
矯・生・慣・養<キョウセイカンヨウ>甘やかされて育つこと。過保護な育て方。「矯」はなよなよとして可愛らしい、「慣養」は養い慣らすこと。
凶・多・吉・少<キョウタキッショウ>悪いことが多く、よいことが少ない。事の先行きが思わしくない、見通しの暗いこと。
驕・兵・必・敗<キョウヘイヒッパイ>勝ち誇り、おごりたかぶった軍隊は、必ず負けるということ。
向・壁・虚・構<キョウヘキキョコウ>虚構の作品や、偽造のもののたとえ。直訳すると、壁に向かって沈思黙考し、心の中で現実にないことを構想すること。
協・力・同・心<キョウリョクドウシン>力と心を合わせ、一緒になって目的達成のために努力すること。組織やグループが能力と意欲を結集するさま。
虚・往・実・帰<キョオウジッキ>知識のないものが勉強しに行って、学識を高めて帰ること。虚にして行き、実にして帰る。
拒・諌・飾・非<キョカンショクヒ>いさめの言葉や忠告を受け入れずに、自分の過ちを取り繕うこと。
曲・意・逢・迎<キョクイホウゲイ>意志を曲げてまで、相手の気に入ろうとすること。〜〜付和雷同、唯々諾々。
曲・肱・之・楽<キョッコウノラク>清貧の生活にも、精神的な楽しみがあるということ。「曲肱」は肱(うで)を曲げ、それを枕にして眠る貧しい暮らしのたとえ。
玉・石・同・砕<ギョクセキドウサイ>善人も悪人も、賢者も愚者も共に滅びること。
局・天・蹐・地<キョクテンセキチ>恐れて、びくびくするたとえ。「局」はうずくまる、身体を縮めること。「蹐」は音を立てないように抜き足で歩くこと。
魚・懸・甘・餌<ギョケイカンジ>目先の欲に迷うと失敗する。警戒心の強い魚も、おいしいエサをつけられると、たやすく釣り上げられてしまう。人間も甘い誘いには注意しないと、身の破滅に繋がるということ。
虚・室・生・白<キョシツショウハク>がらんとした部屋には、日光が射し込んで、自然に明るくなる。人間も心をからにして何ものにもとらわれずにいれば、おのずと真理、真相がわかってくるという思想。
御・史・之・雨<ギョシノアメ>喜びの雨、恵みの雨のこと。
挙・措・失・当<キョソシットウ>対応ぶりが当を得ていない。不適切な措置をすること。「挙措」はあげたりおいたりする立ち居振る舞いのこと。
虚・張・声・勢<キョチョウセイセイ>虚勢を張って大言壮語するさま。大声でものを言ったりして、空威張りすること。
曲・高・和・寡<キョッコウワカ>高尚な音楽は、和する者が少ない。言葉や文章が難しすぎて、理解できる人が少ないこと。
魚・網・鴻・離<ギョモウコウリ>魚を取る網に大きい鳥がかかる。求めているものが得られず、別のものが得られることのたとえ。
魚・遊・釜・中<ギョユウフチュウ>煮立てられようとしている釜で泳ぐ魚、まさに風前の灯火。「釜中之魚」
桐・壷・源・氏<キリツボゲンジ>飽き易くて勉強が長続きしないこと。また中途半端な読書のたとえ。「桐壷」は源氏物語の54帖の中の第1帖。源氏物語を読み始めた者が「桐壷の巻」でやめてしまうことからきた言葉。
棄・糧・沈・船<キリョウチンセン>決死の覚悟で戦うこと。「糧を棄て、船を沈む」〜と読む。
錦・衣・玉・食<キンイギョクショク>錦の服、ぜいたくな食事。また、富貴の身分、境遇をいう。
金・屋・貯・嬌<キンオクチョキョウ>美人を立派な家に住まわせて、寵愛すること。
槿・花・一・朝<キンカイッチョウ>槿花はむくげの花。一日でしぼむため、はかないことのたとえ。「槿花一朝の栄」といってしばしの栄華をいう。
巾・幗・之・贈<キンカクノソウ>男子たる志のないのを辱めるたとえ。女が身につけるものを贈り、相手の男のいくじがないことをあざけること。「巾幗」は婦人の髪を覆う飾り。
琴・棋・詩・酒<キンキシシュ>琴を弾き、碁を打ち、詩をつくり、酒を酌み交わす。風流人のたしなみ、楽しみをいう。
金・玉・良・言<キンギョクリョウゲン>金や宝玉のように貴重な言葉。金言名言。また、その人にとっては尊い忠告、忠言をいう。
謹・言・慎・行<キンゲンシンコウ>言動を特別慎重にすること。「謹」はつつしむ、こまやかに気を配る。「慎」はつつしむ、念を入れる意。
金・谷・酒・数<キンコクシュスウ>詩の出来上がらない者に対する罰杯の数。また、罰として三杯の酒を飲ませること。
金・鼓・斉・鳴<キンコセイメイ>どらと太鼓が一斉に鳴り響く。戦闘が最高潮に達するたとえ。
禽・困・覆・車<キンコンフクシャ>捕まえられた鳥獣さえも、追い詰められて苦しむと、車をひっくり返すほどの力を出す。弱い者でも死にものぐるいになると、とてつもない力を出すこと。
金・枝・玉・葉<キンシギョクヨウ>枝、葉は子孫の意。天子の子孫、皇族。高貴の身分。貴族。
琴・瑟・相・和<キンシツソウワ>夫婦円満のたとえ。琴と瑟(おおごと)とを合奏すると、よくその音が調和することから、夫婦の仲の良いことにたとえる。
禽・獣・夷・狄<キンジュウイテキ>鳥と獣と野蛮人。恩義や道理を知らぬ人々を罵っていう言葉。犬畜生といった感じ。「夷狄」は中国からみた異民族の地域。
近・朱・必・赤<キンシュヒッセキ>「朱に交われば赤くなる」ということ。交際相手によって、人は感化される。悪に近付けば必ず悪くなるという戒めの言葉。
謹・少・慎・微<キンショウシンビ>きわめて慎重なさま。小心翼々として、石橋をたたいても渡らないようなたとえ。
錦・上・添・花<キンジョウテンカ>美しいものに、さらに美しい花を付け足す。いよいよ立派に美しく飾ること。
錦・標・奪・帰<キンピョウダッキ>科挙(上級官僚登用試験)に主席で合格した者。「錦標」は優秀旗の意。
吟・風・弄・月<ギンプウロウゲツ>詩を吟ずることのたとえ。詩人の吟詠には、風月を詠じた作品が多いので、詩を吟ずるたとえとなった。
金・榜・題・名<キンボウダイメイ>科挙(上級官僚登用試験)の最終試験に合格すること。「金榜」は、その合格者の名前が載る掲示板。転じて、難しい試験に合格するたとえ。
謹・毛・失・貌<キンモウシツボウ>枝葉末節にこだわって、根本を忘れること。絵を描く時、一本一本の毛までていねいに描いたのに、肝心の顔の形が似ていないこと。
金・蘭・之・契<キンランノチギリ>理想的な交友のたとえ。金属のように堅く、蘭のように香り高い付き合い(友情)をいう
 辞 典  四字熟語   く
空・前・絶・後<クウゼンゼツゴ>これまでにも一度も経験がなく、今後も絶対にありえないと思われるような珍しくて貴重なこと。
群・雄・割・拠<グンユウカッキョ>多くの実力者が各地でそれぞれに勢力をふるい、対立しあうこと。戦国時代に多くの英雄が各地に本拠を構え、対立していたことからいう。
君・子・豹・変<クンシヒョウヘン>道徳的に立派な人が豹のまだらがくっきり変化するように、変わり身が早く、無節操なさまをいう。
苦・心・惨・憺<クシンサンタン>心を砕いて苦労を重ね、困りながらも、あれこれと工夫を凝らすこと。
空・理・空・論<クウリクウロン>理屈は通っていても現実から懸け離れていて、実際には役立ちそうもない理論や議論。
空・中・楼・閣<クウチュウロウカク>空想的で現実性の乏しい考えや議論。やってもできそうにない無理な空論。
君・子・懐・徳<クンシハトクヲオモウ>立派な人間は、徳を修め磨くことを心掛ける。
君・子・慎・独<クンシハヒトリヲツツシム>君子は自分がひとりだけでいる時も、心を正しく持ち言動をつつしむ。
空・空・寂・寂<クウクウジャクジャク>この世のものは形がある・ない、に関係なくすべて「空」であるということ。転じて、何事にもとらわれず、無心なさま。無反応・無関心であること。
君・子・不・器<クンシハウツワナラズ>立派な人間は、ひと通りの使い道しかない器具のようではなく、単に一方面の技能に秀でるだけでなく、全人格的な修養をすべきであるという教え。
苦・髪・楽・爪<クガミラクズメ>苦労している時は髪が伸び、楽をしているときは爪が伸びる。苦楽ともに、忙しいときは余裕がなく、どちらも伸び放題になってしまう。
群・盲・評・象<グンモウヒョウゾウ>凡人が大人物や大事業を批評しても、その一部分だけにとどまって、全体の把握、理解ができないということ。
空・穴・来・風<クウケツライフウ>隙間があるから穴に風が入ってくる。隙を見せるから噂が流れる。火のない所には煙りは立たないということ。
空・谷・足・音<クウコクソクオン>寂しい所へ人の来訪を受ける、予期しない喜び。また頼り甲斐のあるたとえ。
久・遠・実・成<クオンジツジョウ>真実の仏は、久遠の昔に成仏している。歴史的人物としての釈尊は、実際には永遠の昔から成仏していて、根本的な悟りそのものになっていた、ということ。
愚・公・移・山<グコウイザン>「愚公、山を移す」。根気よく努力し続ければ、ついには成功するというたとえ。
愚・者・一・得<グシャイットク>愚か者でも、たまに名案を出すことがある。愚者の考えも、よく聞くことが大事だ。
苦・尽・甘・来<クジンカンライ>苦去りて、楽来たる。苦しい時が去って、やっと楽しい日が訪れること。一陽来復。
狗・馬・之・心<クバノココロ>自分の誠意の謙称。犬や馬が、自分を養ってくれた主人に対し、恩を忘れず仕えるように、ささやかながら恩返しをさせて頂く〜という意味。
狗・尾・続・貂<クビゾクチョウ>つまらない者が高位高官に列したことを風刺する言葉。「貂」はテンのことで、最高級の毛皮となる。
求・聞・持・法<グモンジホウ>虚空蔵求聞持法の略。虚空蔵菩薩を本尊として修行することで、頭脳を明快にし、記憶力を増大するものとされる。空海が入唐前に勤操から授かって修行したとされる妙法。
君・子・固・窮<クンシコキュウ>君子といえども人間、もちろん困窮することもある〜という意味。
君・子・三・戒<クンシサンカイ>教養人として、一生の間にその年齢に応じて慎むべき三つの留意点のこと。
君・子・殉・名<クンシジュンメイ>君子は自分の名誉を守るためならば身を犠牲にする。君子は名に殉ず。
葷・酒・山・門<クンシュサンモン>生臭いものを食べ、酒気を帯びた者は、寺の境内に入ってはならないということ。禅宗の寺門などにある戒壇石という石碑に刻まれている文句。
君・辱・臣・死<クンジョクシンシ>君主が屈辱を受ければ、臣下たるもの命を投げ出してその恨みを晴らす。「忠臣蔵」のようなこと。
君・側・之・悪<クンソクノアク>君主のそばにいる悪人。悪だくみを抱く側近の家来をいう。
薫・陶・成・性<クントウセイセイ>すぐれた人間を作ること。「薫陶」は、火で香りをたきこませたり、土をこねて陶器を作ったりするように、徳の力で人を感化し、教育すること。
群・分・類・聚<グンブンルイジュウ>異なるものを分けて、同類のものを集めること。大別分類、整理淘汰という意味。
群・竜・無・首<グンリュウムシュ>多くの竜がいても、頭目の竜がいない。指導者を欠き、物事がうまく運ばないたとえ
 辞 典  四字熟語   け
捲・土・重・来<ケンドチョウライ>一度衰えていたものが、再び勢いを盛り返してくること。土煙をまき上げるように勢いのすごいさま。「じゅうらい〜」とも。
軽・佻・浮・薄<ケイチョウフハク>軽はずみで、行動がしっかりしていないこと。考えが浅く、上すべりで移り気な感じ。
権・謀・術・数<ケンボウジュッスウ>種々の計略をめぐらすこと。人をあざむくためのはかりごと。たくらみ。
言・行・一・致<ゲンコウイッチ>言うことと行うことが、一致していること。
軽・挙・妄・動<ケイキョモウドウ>事の是非を考えずに、でたらめな感じで軽々しく行動すること。
鶏・口・牛・後<ケイコウギュウゴ>大きな組織に付き従って軽んぜられるよりも、小さな組織の長となって重んぜられるほうがよいということ。
月・下・氷・人<ゲッカヒョウジン>男女の縁をとりもつ人。仲人。「月下老」と「氷人」との二つの故事をふまえた合成語。
結・跏・趺・坐<ケッカフザ>仏教の座法のひとつ。また、座禅を組むこと。如来座。
鶏・鳴・狗・盗<ケイメイクトウ>鶏や犬の真似をして忍び込む盗賊のように卑しくくだらない人間。また、そんな人間も何かの役には立つということ。
牽・強・付・会<ケンキョウフカイ>道理に合わないことを無理にこじつけ、理屈づけること。
喧・喧・囂・囂<ケンケンゴウゴウ>多くの人が口々にやかましく騒ぐさま。
拳・拳・服・膺<ケンケンフクヨウ>両手で大切にささげ持つように常に心に抱いて決して忘れないこと。肝に銘ずる。
乾・坤・一・擲<ケンコンイッテキ>自分の運命をかけて、のるかそるかの大勝負をする。もと、天下をかけた大ばくちの意。
蛍・雪・之・功<ケイセツノコウ>苦労して学問に励むこと。螢の光や雪明かりで貧乏に耐えながら勉学する。
牽・衣・頓・足<ケンイトンソク>出征する人の衣を引き、足踏みして嘆き悲しむように、別れを惜しむさま。
喧・喧・囂・囂<ケンケンゴウゴウ>多くの人々が口々にやかましく騒ぐさま。
堅・甲・利・兵<ケンコウリヘイ>堅いよろいと営利な兵器。強い軍隊、軍事力をいう。
堅・白・異・同<ケンパクイドウ>白馬は馬でなく、鷺を烏といいくるめるように詭弁・こじつけの議論のたとえ。
経・世・済・民<ケイセイサイミン>世を治め、民の苦しみを救う。また、そのような立派な政治。『経済』の語源。
敬・天・愛・人<ケイテンアイジン>常に修養を積んで天をおそれ敬い、人の気持ちを思いやる心境に到達することが必要だという教え。
堅・忍・不・抜<ケンニンフバツ>意志が堅く、つらいことでもじっと耐え忍んで心を動かさないこと。
犬・馬・之・労<ケンバノロウ>犬や馬程度の働き。主人や他人のために力を尽くして奔走することを謙遜していう語。
形・影・相・同<ケイエイソウドウ>形と影はぴったり同じ。形が曲がっていれば影も曲がる。転じて、心が正しければ、行いも正しいというたとえ。
形・影・相・憐<ケイエイソウリン>自分で自分自身を哀れむこと。いつの間にか年老いて、鏡の中に白髪となった自己の老残の姿を見た悲哀の言葉。
継・往・開・来<ケイオウカイライ>先人の事業を受け継ぎ、未来を切り開く。過去のものを継続し、それを発展させながら将来を開拓していくこと。
傾・蓋・知・己<ケイガイチキ>初めて出会った者同士が、以前から親友のように親しくなるたとえ。
傾・家・蕩・産<ケイカトウサン>一家の財産を使い尽くし、家をつぶすこと。家産を食いつぶすたとえ。
傾・危・之・士<ケイキノシ>巧みに弁舌を弄して、国家の命運を危うくする人。危険人物のたとえ。
軽・裘・肥・馬<ケイキュウヒバ>富貴なひとの外出のいでたち。また、富貴で豊かなさま。「裘」は獣の毛皮の服。
桂・玉・之・艱<ケイギョクノカン>きわめて物価の高い都会で生活する苦しさ。物価の高い都会で苦学するたとえ。
鶏・群・一・鶴<ケイグンイッカク>鶏の群れの中に、美しい鶴が一羽。凡人のうちで傑出して目立つ人物のたとえ。
閨・閤・之・臣<ケイコウノシン>君主の側近の臣。奥方づきの家来のこと。
経・国・大・業<ケイコクタイギョウ>立派な文章、著作をほめていう言葉。また、国家を治めるための大きな仕事を指す。
荊・妻・豚・児<ケイサイトンジ>〜〜愚妻、愚息のこと。
計・日・程・功<ケイジツテイコウ>日ならずして完成すること。進展が順調なので、完成の日を指折り数えることができるということ。
閨・秀・作・家<ケイシュウサッカ>女流作家。学問、才能に秀でた才媛のこと。
継・体・之・君<ケイタイノキミ>正統を継いで天子の位を受け継ぐ君。皇太子。世継ぎの王子のこと。
軽・諾・寡・信<ケイダクカシン>安請け合いは、当てにならないことのたとえ。「軽諾」は軽々しく承諾すること。
繋・臂・之・寵<ケイヒノチョウ>君主の特別な寵愛を受けること。晋の武帝は多くの良家の子女を選び官女とし、自ら容姿端麗な娘を選んで、その臂に赤い薄絹をつけて特別に可愛がったという故事による。
軽・描・淡・写<ケイビョウタンシャ>軽くデッサンし、あっさりと描くこと。転じて、重要問題や肝心なことにはあまり触れないこと。
繋・風・捕・影<ケイフウホエイ>風をつなぎ、影を捕らえること。いずれも不可能なことから当てにならない空想のたとえ。
掲・斧・入・淵<ケイフニュウエン>適材適所でないこと。才能を発揮すべき所を誤るたとえ。斧は木を切る道具。山林でこそ役立つが、それを川の深い所へ持って行っても役に立たないという意味。
軽・妙・洒・脱<ケイミョウシャダツ>気がきいていて、さっぱりとしていること。軽快で妙味があり、気がきいて味があること。
形・名・参・同<ケイメイサンドウ>部下の言った言葉(名)と実際の行動(形)とを照らし合わせて評価し、賞罰を与えるべきだとする考え方。
鶏・鳴・之・助<ケイメイノジョ>内助の功のたとえ。賢い妃が君主に国政を怠らせないようにするために、「臣下は鶏が鳴くうちから働いています」と告げ、君主を早起きさせたという故事による。
桂・林・一・枝<ケイリンイッシ>自分の官職、地位に不満足なたとえ。桂の林のうち、ほんの一枝を折ったにすぎず、数ある官職の末端を得たにすぎないという意味から。
驚・浪・雷・奔<ケイロウライホン>岸に打ち寄せる高波の激しさをたとえる。波頭を岩に激突させて散る高波は雷のような激しい音を立てながら走り去っては、また押し寄せる。
隙・穴・之・臣<ゲキケツノシン>ひそかに敵に通じる者。すきをうかがう家来のこと。
月・下・推・敲<ゲッカスイコウ>詩文の字句をよく練って工夫し、よりよいものにすること。推敲の語源。
月・寒・江・清<ゲッカンコウセイ>夜気が川面に広がり、月の光も冷たくさえて、川はしんとして清く照り返している。〜〜冬の川の清冷な夜景。
月・明・星・稀<ゲツメイセイキ>英雄の出現で群雄の影が薄くなるさま。月の光が明るく輝くと、星の光は薄らいでよく見えなくなる。
源・遠・流・長<ゲンエンリュウチョウ>大河の形容。転じて、歴史の長久なさまをたとえる。特に中国の五千年を超える長い歴史をさす。
狷・介・固・陋<ケンカイコロウ>見解が狭く、古いことにしがみつき、片意地になること。新しいことを嫌うこと。=「頑迷固陋」
犬・牙・相・制<ケンガソウセイ>国境が犬の牙のように入り組んでいて、互いに牽制しあっているさま。
懸・河・之・弁<ケンガノベン>立て板に水の弁舌。勢い良く流れる水のように、よどみなくすらすらと流暢な弁舌のたとえ。
言・近・旨・遠<ゲンキンシエン>言葉は卑近であるが、内容は深遠である。やさしい表現で深い意味・趣旨を伝えること。
言・伝・身・教<ゲンデンシンキョウ>言葉でわかりやすく説明し、身をもって教える。〜ていねいに人を導くこと。
献・芹・之・意<ケンキンノイ>人に物を贈るときの謙遜の意、言葉。目上の人に対し、自分の意見をいうことの謙遜語。「献芹」は「つまらぬものですが、どうぞ」という意味。
堅・苦・卓・絶<ケンクタクゼツ>苦しみに耐え抜く根性がある。人並み以上に抜きん出て忍耐心に富むこと。
懸・軍・万・里<ケングンバンリ>別働隊が本隊を離れて遠く適地へ侵入すること。またその部隊をいう。「懸」は遠くの意。
見・賢・思・斉<ケンケンシセイ>「賢を見てはひとしからんことを思う。」〜賢人を見ると自分も見習って同じように賢明になりたいものだと思う。
言・行・枢・機<ゲンコウスウキ>言葉や行動は、人として最も重んずべきものであるということ。「言行は君子の枢機」という。
懸・車・之・年<ケンシャノトシ>年老いて官職を辞すること。七十歳の別称。昔は退官の年齢が七十歳であったことによる。
堅・守・自・盗<ケンシュジトウ>自分が見張り番をしていて、自分が盗む。公金などを横領・着服するたとえ。
見・性・成・仏<ケンショウジョウブツ>自分に執着し、外物に執着する自己の心を徹底的に掘りさげ、自己の本性として見るべきものは何もないと見極めたとき、その身はそのまま仏に他ならないと悟り得られるという禅宗の根本主張。
懸・針・垂・露<ケンシンスイロ>書法の基本をいう。「懸針」は縦に引く画の終筆を払って針のように尖らすこと。「垂露」は、その筆の終わりをはらわずに筆を押さえて止める筆法。
現・身・説・法<ゲンシンセッポウ>自分自身の姿を手本として、人に法を説く。仏が、いろいろな姿でたち現れ、人のために仏法を説くこと。
原・心・定・罪<ゲンシンテイザイ>人を処断するときは、本人の動機をよく究明し、それに基づいて罪刑を決定するということ。
源・清・流・清<ゲンセイリュウセイ>根本が正しければ結果も良い。川の流れは、水源が清く澄んでいれば、自然に流れも清らかである〜ということ。
現・世・利・益<ゲンゼリヤク>この世に生きている間の利益。仏・菩薩の恵みを指す。大乗経典に強く説かれ、これを祈願するのを現世祈祷といって、密教ではいろいろな修法を行う。
還・俗・復・飾<ゲンゾクフクショク>僧尼が俗人に戻ること。「還俗」は出家の対語。「復飾」は落飾の反対。
硯・池・法・船<ケンチホウセン>仏教の経文を写すこと。写経。「硯池」はすずりのくぼんだ部分、墨池のこと。「法船」は苦しい現世を海にたとえ、それを渡る船に仏法をたとえた言葉。この両者を併せ、精進して来世を願い、経文を静かに写すことをいう。
堅・貞・不・屈<ケンテイフクツ>堅く貞節を守って屈服しない。女性の節操が堅く、誘惑やおどしにも屈しないたとえ。
懸・頭・刺・股<ケントウシコ>非常に努力すること、苦学のたとえ。勉強していて眠くなると、自分の頭を綱にかけて引っ張ったり、股を錐で刺して目を覚ましたりして頑張ること。
見・兔・放・犬<ケントホウケン>狩りをする時、兔を見つけてから犬を放って追わせても間に合う。転じて、失敗してから改めても決して遅すぎないということのたとえ。
堅・如・磐・石<ケンニョバンジャク>堅きこと磐石のごとし。どっしりとした岩のように揺るぎない、不動のたとえ。
剣・抜・弩・張<ケンバツドチョウ>一触即発の状態。また、勝負に出る前の激しい気持ちの形容。「弩」は機械じかけで射る強い弓。
犬・馬・之・年<ケンバノトシ>自分の年齢を卑下して言う言葉。なすこともなく、いたずらに齢を重ねること。馬鈴のこと。犬や馬のように、これといった働きもなく、この年になりました〜という謙遜語。
犬・馬・之・養<ケンバノヨウ>親をただ養うだけで、敬老の心が欠けている孝養。父母に対し、犬や馬を飼うようにただ食べさせるだけで敬愛の気持ち、思いやりのないさまをいう。
見・微・知・著<ケンビチチョ>芽生えを見て、全体の姿をつかむ。ちょっとした手掛かり、ヒントから全体の方向や本質を見抜くこと。
見・風・使・舵<ケンプウシダ>風向きを見ながら舵を取る。情勢をうかがって態度を決めるやり方。日和見主義。
源・平・藤・橘<ゲンペイトウキツ>奈良時代以来、その一門が繁栄して名高かった四姓氏。源氏・平氏・藤原氏・橘氏の称。現代では、四氏のうち橘の系統は少ない。
見・縫・挿・針<ケンホウソウシン>すき間を見たら針をさす。ほんの少しの時間、空間を無駄にしないことのたとえ。
顕・密・諸・宗<ケンミツショシュウ>顕教と密教の一切の仏教・宗旨をいう。顕教はあらわな教え、密教は秘密の教義。真言宗では仏教全体をこの二つに分け、自宗を密教とし、他の諸宗派を全部顕教とする。
見・毛・相・馬<ケンモウソウバ>外見だけで良否を決めること。転じて、表面だけ見て判断するのは間違いが多いというたとえ。
見・利・忘・義<ケンリボウギ>「利を見て義を忘れる」---利欲に目がくらんで、道義を忘れる。儲けのためなら手段を選ばずにやる、あこぎな商売のやり方。
 辞 典  四字熟語   こ
厚顔無恥:コウガンムチ:あつかましく、恥知らずでずうずうしいこと。つらの皮の厚いこと。
綱・紀・粛・正<コウキシュクセイ>国家の規律・政治の方針や、政治家・役人の態度を正すこと。また、一般に規律を正すことをいう。
公・序・良・俗<コウジョリョウゾク>一般社会の秩序と善良な習慣、ならわし。
荒・唐・無・稽<コウトウムケイ>言葉や説明に根拠がなく、ばかげていること。でたらめであること。
行・雲・流・水<コウウンリュウスイ>空を行く雲と流れる水と。そのように自然のままに行動することや物事にとらわれない平静な心境のたとえ。
豪・華・絢・爛<ゴウカケンラン>「豪華」は派手ではなやかな、「絢爛」は彩り豊かで美しいさま。すなわちはなやかに豊かで、光り輝くように美しいさま。
傲・岸・不・遜<ゴウガンフソン>「傲岸」はおごりたかぶるさま。「不遜」は思い上がってへりくだらないこと。つまり、人を見下すような態度を取ること。
広・大・無・辺<コウイダイムヘン>とてつもなく広くて大きく、きわまりがないこと。
効・果・覿・面<コウカテキメン>ある事柄のききめや報いがすぐに現れること。すぐにはっきりとした結果や効果が出る。
黄・塵・万・丈<コウジンバンジョウ>黄色い土けむりがもうもうと空高く舞い上がること。
公・平・無・私<コウヘイムシ>行動、判断などが公平で、私的な感情や利益などに左右されないさま。
豪・放・磊・落<ゴウホウライラク>気持ちが大らかで、神経が太く、小さなことにこだわらないさま。
公・明・正・大<コウメイセイダイ>心がはっきりと明らかで、正しく大きいさま。
紅・毛・碧・眼<コウモウヘキガン>赤茶色の髪の毛と青緑色の眼。すなわち西洋人のこと。
呉・越・同・舟<ゴエツドウシュウ>仲の悪い者同士が、同じ場所にいたり行動を共にしたりすること。
国・士・無・双<コクシムソウ>国の中で他と比べる者のないようなすぐれた大人物、偉大な人材のことをいう。
孤・軍・奮・闘<コグンフントウ>援軍がなく、周囲から孤立した小数の軍勢でよく戦うこと。
古・今・東・西<ココントウザイ>昔から今に至るまで、東西四方あらゆる場所においての意。いつでもどこでも。
虎・視・眈・眈<コシタンタン>虎が獲物を狙って鋭い眼でじっと見下ろすようす。野望を遂げようとして機会をじっと狙う。
後・生・大・事<ゴショウダイジ>いつも心を込めて勤め励むこと。また、いつまでも物を大切に保管すること。
古・色・蒼・然<コショクソウゼン>長い年月を経て、見るからに古びた趣をたたえているさま。古めかしいようす。
故・事・来・歴<コジライレキ>物事の、起源からそのたどった過程や歴史。物事のいろいろな由来や因縁のこと。
孤・立・無・援<コリツムエン>ひとりぼっちで助けがないこと。
五・里・霧・中<ゴリムチュウ>霧が深くて方角がわからないように、物事の手がかりがつかめず困惑している状態のたとえ。
言・語・道・断<ゴンゴドウダン>言葉には言い表せないほど程度がはなはだしく悪いこと。
渾・然・一・体<コンゼンイッタイ>別々のもの、いくつかの物が溶け合って一体となっているさま。
剛・毅・果・断<ゴウキカダン>意志がしっかりしていて気力に富み、物事に屈しないこと。思い切って事を行う。
高・材・疾・足<コウザイシッソク>すぐれた才能や手腕があること、ある人のこと。
高・山・流・水<コウザンリュウスイ>高い山と流れる水。すぐれた楽曲のたとえ。
行・尸・走・肉<コウシソウニク>歩くしかばねや走る肉の意で、無能・無学のひと、何の存在価値も無いひとをあざけっていう語。
紅・灯・緑・酒<コウトウリョクシュ>繁華街や歓楽街のようすをいう。
高・論・卓・説<コウロンタクセツ>程度の高い論議。すぐれた意見。立派な理論など。
孤・影・悄・然<コエイショウゼン>ひとりぼっちでさみしそうなようす。しょんぼりして元気がないさま。
古・往・今・来<コオウコンライ>昔から今に至るまで、古今。昔から〜。
呉・下・阿・蒙<ゴカノアモウ>進歩のない昔のままの人間のこと。
狐・疑・逡・巡<コギシュンジュン>事に臨んで疑いためらって決心のつかないさま。思いきりがわるくぐずぐずしていること。
国・利・民・福<コクリミンプク>国家の利益と民衆の幸福。
古・今・独・歩<ココンドッポ>昔から今に至るまで及ぶものがないさま。他に比べるものがない。
孤・城・落・日<コジョウラクジツ>昔の勢いを失い、助けるものもなく、ひたすら没落に向かう状態。
五・臓・六・腑<ゴゾウロップ>心臓や肺などの臓器と胃や腸などの器官。体内全体のこと。
克・己・復・礼<コッキフクレイ>私欲にうち勝ち、社会の規範・礼儀に従って行動すること。
刻・苦・勉・励<コックベンレイ>心身を苦しめるほどに、ひたすら努力を積み重ねること。力を尽くし、つとめはげむ。
鼓・舞・激・励<コブゲキレイ>ひとを励まし元気を出させること。ひとを奮い立たせはげますこと。
孤・峰・絶・岸<コホウゼツガン>山の高くそびえるさま。また、文章が他から抜きん出て優れるようす。
枯・木・寒・厳<コボクカンガン>枯れた木と冷たい岩のごとく、世俗を超越して枯淡の境地にあるさま。
困・苦・欠・乏<コンクケツボウ>物資の不足などからくる困難な状況に苦しむこと。
金・剛・不・壊<コンゴウフエ>非常に堅く、決してこわれないこと。志をかたく守って変えないことのたとえ。
今・是・昨・非<コンゼサクヒ>過去のあやまちを今はじめて悟ること。今になって過去の誤りに気付くこと。これまでのあやまちを後悔していう。
金・輪・奈・落<コンリンナラク>地下の最も深い所の意から、物事のきわまる所、極限をいう。どこまでも、絶対に。
巧・言・令・色<コウゲンレイショク>ことばを飾り顔色を和らげて人を喜ばせ、こびへつらうこと。
光・彩・陸・離<コウサイリクリ>美しい光がまばゆい様子。光が入り乱れて美しく輝くさま。
黄・道・吉・日<コウドウキチニチ>陰陽道で何をしてもうまくゆくとされる吉日。転じて一般に、良い日柄をいう。
居・安・思・危<コアンシキ>「安に居て危を思う」〜平安無事のときにも、危難に備え、用心を怠らないこと。
挙・一・明・三<コイチミョウサン>「一」を挙げて示せば、ただちに「三」を理解すること。非常に賢くて理解の早いたとえ。
香・囲・粉・陣<コウイフンジン>香りの囲いとおしろいの陣列。〜多くの美女に取り囲まれるさま。
荒・淫・無・恥<コウインムチ>淫乱で無恥。みだらで恥知らず。堕落して品行の悪い女のこと。邪道に深入りするさま。
光・陰・流・水<コウインリュウスイ>月日の過ぎ去るさまは、水の流れの速いのと同じということ。
膏・火・自・煎<コウカジセン>自分自身の才能によって災いを招くことのたとえ。膏(あぶら)はそれ自身が燃えて無くなってしまうことから出た。
鴻・雁・哀・鳴<コウガンアイメイ>鴻(おおとり)と雁が悲しげに鳴く。転じて、流民が窮状を声を上げて哀訴するさまのたとえ。
抗・顔・為・師<コウガンイシ>たかぶった顔をして大先生ぶること。臆面もなく物知り顔をして、自分自身を先生だとうぬぼれるさま。
高・岸・深・谷<コウガンシンコク>世の中の変遷が著しいことのたとえ。高い丘が深い谷に変わり、深い谷が高い岸になるようなはなはだしい変化をいう。
剛・毅・木・訥<ゴウキボクトツ>強い心と毅然たる態度で、しかも飾り気のない木訥とした人物は、本当にえらいということ。
孔・丘・盗・跖<コウキュウトウセキ>人間死ねばだれでもみな塵となる。生きているうちが花、もっと楽しもうという意味。「孔丘」は孔子、大聖人をいう。「盗跖」は孔子と同時代の大泥棒。
綱・挙・目・張<コウキョモクチョウ>要点をきちんと押さえれば、自然に解決されるというたとえ。また、文章の筋道がきちんと通って、読んで理解しやすいこと。
好・景・不・長<コウケイフチョウ>いつまでもいいことは続かない。いい夢はいずれ破れるというたとえ。好景気はそう続くものではない。
口・血・未・乾<コウケツミカン>約束をしたばかりで、まだ何日もたっていないこと。昔、諸侯が盟約を結ぶ時には、牛の耳を裂いてその血をすする儀式があった。その口のまわりについた血が、まだ乾かぬうちに、という意味。
黄・絹・幼・婦<コウケンヨウフ>「絶妙」の意味。また判読の見事さ。「黄絹」は“色糸”であるから、この二字を偏と旁に置くと「絶」の字になる。また「幼婦」は“少女”でこれも同じく「妙」の字になる。
後・顧・之・憂<コウコノウレイ>物事をやり終わった後に残る気がかり。のちのちの心配。
光・彩・奪・目<コウサイダツモク>目を奪うばかりの鮮やかさ、まばゆいばかりの美しさのこと。
幸・災・楽・禍<コウサイラクカ>他人の災難を自分の幸いとし、人の不幸を楽しむ。ひとの災いを見て喜ぶという態度。
高・山・景・行<コウザンケイコウ>高い山と大きな道。情操が高尚で、行いが立派なたとえ。人柄がすぐれているさま。
恒・産・恒・心<コウサンコウシン>定職のない者には、定まった心もない。一定した生業を持たない者は、安定した良心を持ち得ないということ。孟子が人々の生活安定を政治の基本として、その必要を強調した言葉。
高・視・闊・歩<コウシカッポ>目を上に向け、大またで歩く。肩で風切って歩くこと。人を見下ろしたような態度をいう。
口・耳・講・説<コウジコウセツ>聞きかじりの耳学問を、物知り顔ですぐ人に説くこと。浅薄な学者、学識のたとえ。
好・事・多・魔<コウジタマ>好いことはとかく邪魔が入りやすい。いいことがあっても、有頂天になっていると、思い掛けない支障や妨害が入ってくるものだ。
孔・子・之・孫<コウシノマゴ>孔子顔した分別くさい男のたとえ。学者ぶった、しかつめらしい者をいう日本製のことわざ。
巧・取・豪・奪<コウシュゴウダツ>あの手この手で巻き上げる。言葉巧みにだまし取ったり、力づくで奪ったりすること。
口・尚・乳・臭<コウショウニュウシュウ>「口になお乳の臭いあり」〜〜年若く世間知らずの青二才をいう。
攻・城・略・地<コウジョウリャクチ>「城を攻め地を略す」〜〜城を攻略し、市街地を侵略すること。
校・書・掃・塵<コウショソウジン>校正の仕事というのは、机の塵を払うようなもので、何回やってもなお塵が残るように誤りがなくならないというたとえ。
後・生・可・畏<コウセイオソルベシ>後輩を侮ってはいけない。恐るべき可能性を持っているということ。これから成長する若い者は未知数ではあるが、学問に励めばその進歩には恐るべきものがある。
傲・然・屹・立<ゴウゼンキツリツ>誇らし気にそびえ立つさま。また、堅固で揺るぎないさまをいう。堂々として山が険しくそびえ立つさま。
恍・然・大・悟<コウゼンタイゴ>ぼんやりした中から、ふと思い当たること。疑問が解けて、“はっ”と悟る。
浩・然・之・気<コウゼンノキ>自分の行動が正しく、天地に恥じるところがなければ、何ものにも屈しない大らかな勇気が満ちてくるということ。広々として屈託のない雄大な気持ちをいう。
鴻・漸・之・翼<コウゼンノツバサ>ひとたび飛翔すれば一気に千里をすすむといわれる鴻(おおとり)のつばさ。転じて、スピード出世する優秀な人材、大事業が成功する人物のこと。
好・大・喜・功<コウダイキコウ>「大を好み功を喜ぶ」〜〜大事をなし功績をあげようとする。やたら手柄を立てたがって功を焦るさま。とかくスタンドプレーの多い人を揶揄(やゆ)していう。
交・淡・如・水<コウタンジョスイ>「まじわりは淡き水のごとし」〜君子の交際は、目先の利害にこだわらず、お互いの人格を重んずるので水のように淡白である。
巧・遅・拙・速<コウチセッソク>上手で遅いよりも、下手でも速いほうがいいということ。孫子の兵法のひとつ。
口・中・雌・黄<コウチュウシオウ>一度言ったことを、すぐ改めること。自分の意見や言論に誤りや不適当な所がある時には、訂正するという意味。そこから、文章や詩歌の添削の意味も出てきた。
口・誅・筆・伐<コウチュウヒツバツ>言葉と文章で激しく批判、攻撃すること。現代で言うと、ある事件、人物に対しマスコミ・報道機関が容赦なく批判を浴びせるたとえ。
高・枕・無・憂<コウチンムユウ>万全の策を立てておくこと。そうすれば君主も高枕で安眠することができ、国家の憂いもなくなるということ。
交・頭・接・耳<コウトウセツジ>頭を近付け耳に接して話す。内緒話。ひそひそ話。
狡・兔・三・窟<コウトサンクツ>悪賢いうさぎは隠れる穴を三つ持っていて、万一の場合そのどれかに逃げ込んで身の安全をはかる。危機に際し身の安全を守るのがうまいことのたとえ。
狡・兔・良・狗<コウトリョウク>功績のあった幹部、部下も利用価値がなくなると捨てられる。敵が滅びると功臣は殺されるという有名なたとえ。
好・評・嘖・嘖<コウヒョウサクサク>評判がよく、しきりにほめたたえられるさま。「嘖」はざわざわと声を出して、しきりに騒いだりするさま。
行・不・由・径<コウフユケイ>行くに径(こみち)によらず。〜道を行くなら小道を通らない。堂々と表通りの大道を歩む人生。
紅・粉・青・蛾<コウフンセイガ>紅(べに)、白粉(おしろい)と青く引いた眉。美人の上手な化粧をいう。蛾は、蛾の触覚のようにすんなりと曲線を描く美人の眉“蛾眉”をさす。
光・芒・一・閃<コウボウイッセン>光が一瞬、ぴかりと光るさま。白刃がひらめく、電光がきらめくさま。転じて、英雄の華々しくも短い、あっという間の人生。
厚・貌・深・情<コウボウシンジョウ>顔つきは親切なようでも、心の中は奥深くて何を考えているかわからない。人の心の知りがたいことのたとえ。また、態度も心も親切なことの意味もある。
光・芒・万・丈<コウボウバンジョウ>遠く四方に光を放ち、あたり一面に輝きわたるさま。聖人君主の出現、また偉人の功績をたたえる言葉。
合・浦・珠・還<ゴウホシュカン>一度失った大事な物が再び手に戻ることのたとえ。
口・蜜・腹・剣<コウミツフクケン>口先は親切だが、内心は陰険で恐ろしい人のたとえ。
光・明・磊・落<コウミョウライラク>胸にわだかまりがなく、公明正大であるさま。大らかでさっぱりしている状態。
毫・毛・斧・柯<ゴウモウフカ>わざわいの種は小さいうちに取り除いておかなければいけない。細いわずかな毛でも、はびこってからは斧(おの)が必要なまでになるということ。
後・来・居・上<コウライコジョウ>「後に来て、上に居る」。後から来た者が先行していた者を追い抜く。後輩が先輩を追い抜くことのたとえ。
興・利・除・弊<コウリジョヘイ>有益な事業を興し、無益な事業を廃すること。いいことを伸ばし、弊害を除去すること。
降・竜・伏・虎<コウリュウフクコ>竜を降(くだ)し、虎を伏す。〜強大な敵を打倒することのたとえ。
膏・粱・子・弟<コウリョウシテイ>富貴の家に生まれた人のこと。富裕な家の子供。美食する子弟。「膏」は脂(あぶら)の乗った肉。「粱」は味のいい飯(あわ)のこと。膏・粱で美食を表す。転じて富貴の家、財産家のたとえとなった。
甲・論・乙・駁<コウロンオツバク>議論がいろいろ出てまとまらないこと。侃々諤々と議論百出し、百家争鳴する。「駁」はまだらになっていること。動詞としては、まぜかえすの意味。
五・蘊・皆・空<ゴウンカイクウ>人間の心身は五蘊よりなっていて、定まった本体がなく無我であることをいう。五蘊は環境を含めて人間の心身を五種に分析したもの。〜〜〜「色」「受」「想」「行」「識」の五つ。
孤・雲・野・鶴<コウンヤカク>「孤雲」は空に漂うちぎれ雲。「野鶴」は群れから離れて住む一羽の鶴。俗世間を捨て、名利を超越して隠居する人のたとえ。
胡・越・之・意<コエツノイ>互いに遠く隔たり、全く疎遠であること。気持ちが全く合わないたとえ。胡は中国北方の、越は南方の異民族。この二つの民族の遠い関係から出た言葉。
五・戒・十・重<ゴカイジッジュウ>在家の仏教信者が守るべき五つの戒めと、十の禁戒のこと。五戒は、1. 生き物を殺さない、2. 盗みをしない、3. 性に関して乱れない、4. 嘘をつかない、5. 大酒しないこと。これらを破ると地獄へ落ちるという。
湖・海・之・士<コカイノシ>地方にいる民間の有能な人物のたとえ。「湖海」は世の中、世間、民間をさし、都に対し、地方をいう。
狐・仮・虎・威<コカコイ>「虎の威を借りる狐」のこと。他人の威勢をかさに着て威張ること。また、背後の力を利用してのさばるたとえ。
五・顔・六・色<ゴガンロクショク>色とりどりなさま。五つの顔に六色の彩り。〜〜変化の多様なさま。
呼・牛・呼・馬<コギュウコバ>他人からどんなに批判されても、平気でいることのたとえ。何でも「言いたい奴には言わせておけ」〜〜という意味。
呉・牛・喘・月<ゴギュウゼンゲツ>思いすごして、ひどくおびえ恐れるたとえ。呉牛は、南の呉の国に多い水牛。日照りの暑さを恐れるあまり、月を見ても太陽が出たと勘違いしてあえぐという意味。〜「呉牛、月に喘ぐ」
梧・丘・之・魂<ゴキュウノコン>罪もないのに殺される事を言う。中国の斉の景公という人が梧丘という所で狩りをした時の故事からきている。
黒・衣・宰・相<コクエサイショウ>僧侶の身分で天下の政治に参画する人のたとえ。徳川家康の政治顧問として活躍した天海僧正がその典型。黒衣は僧侶の衣装からその身分をあらわす。
告・往・知・来<コクオウチライ>「往を告げて来を知る」〜洞察力が鋭く、打てば響く反応のよさをいう。往は、いにしえ、過去のこと。「知来」は未来を知ること。
刻・舟・求・剣<コクシュウキュウケン>「舟にきざみて、剣を求む」〜時勢の推移を知らず、旧習を固守する愚か者のたとえ。「落剣刻舟」とも。
黒・白・分・明<コクビャクブンメイ>黒白が、はっきりわかっている。ものごとの是非、善意がきわめて明瞭なこと。
刻・露・清・秀<コクロセイシュウ>秋の爽快な気配を表現する言葉。「刻露」は木々の葉が落ちて、山の稜線がすっかり現れること。秋の景色の形容。秋の天気、景色のさっぱりとしてすがすがしいさまをいう。
狐・群・狗・党<コグンクトウ>「狐朋狗党」ともいう。ろくでもない連中の集まりのたとえ。悪人仲間、そのグループのこと。きつねの群れと、野良犬のグループ。
虎・渓・三・笑<コケイサンショウ>学問や芸術の話に熱中して、道中の長さを忘れること。虎渓は江西省の盧山にある谷の名。友人の帰りを送りながら、話に熱中のあまり虎渓を渡っても気づかず、三人で思わず顔を見合わせて大笑いしたという故事による
 辞 典  四字熟語