ナイアデス (単数形 ナイアス) - Naiads -

ニンフのひとり。アマルティアの所有者となる。
ナウシカア - Nausicaa -

パイエーケスのアルキノオス王の娘。

あるときナウシカアは夢で、アテナからまもなく夫となるべき者が現れるので、全ての衣装を洗い清めておくように告げられる。

付き添いの者たちと森の泉で洗濯をしていると裸の男が現れた。男を見た付き添いの者たちは逃げたが、唯一ナウシカアは男の話に耳をかたむけた。男は、自分はオデュッセウスと名乗り、事情を説明し、衣類と食物を懇願した。ナウシカアは川で身を清めるように言い、洗濯した衣装と食べ物を差し出した。そうして再び帰国の旅に出ていく彼に想いを寄せていた。

宮崎駿監督の『風の谷のナウシカ』の主人公のモデルとなった少女
参照されたのはバーナード・エリクスンの『ギリシア神話小辞典』。「俊足で空想的な美しい少女、求婚者や世俗的な幸福よりも、竪琴と歌を愛し、自然とたわむれることを喜ぶすぐれた感受性の持ち主」である彼女を、彼が、社会に束縛のあった時代に自然と戯れる自分の感性のままに生きた日本の『今昔物語』の虫愛ずる姫君と重ね合わせたとき、彼のナウシカが生まれた。

ナルキッソス - Narkissos, ΝΑΡΚΙΣΣΟΣ -

河の神ケーピーソスと、オーケアノスの娘レイリオペーの間に生まれた子。

美しい青年ナルキッソスは、エコーを死に追いやった罪のために、自分の姿のみに恋をするという罰が神々より下された。

ある時ナルキッソスは、澄んだ泉の水面に自分の姿が映っているのを見る。その時、神々の呪いが、彼を自らの像への恋心を抱かせた。水面に手を伸ばせば、波が立って像をかき消してしまう。彼は、他のことも忘れて水面をただ眺め続け、片時も泉の側を離れることができずに弱り果て死んでしまう。その後、彼は泉の周りに咲く一輪の水仙の花になった。

ギリシャ語で「水仙」という意味。