マギ - Magi -

単数形はマゴス

「マタイの福音書」イエスキリストの誕生を祝福した、東方の三賢者

英語「マジック」の語源

マグダラのマリア - Mary Magdalene -

シルスとユーカリアの娘で、王家の血筋をひいていた。
彼女と弟ラザロ、姉マルタは七つの城、ベタニヤの村、エルサレムの大半を所有していた。
ここではベタニヤのマリアと、マグダラのマリアが混同視されている)。
ガラリヤ湖畔のゲネサレから一マイル離れた、マグダラに住んでいた。
マリアはヨハネと婚約をしていましたが、ヨハネはイエスの使徒となり、イエスについて行ったので、婚約は破棄されてしまいました。
深く傷ついたマグダラのマリアは、ふしだらな生活を送り、七つの悪霊にとりつかれてしまいます。
その七つの悪霊をイエスが祓い、二人は親しい関係となる。
そしてイエスや十二使徒らとともに、宣教の旅を続けました。
イエスの死後、イエスの母マリアと十四年間すごします。
その後、ユダヤ人たちによって帆の無い船に乗せられ、流刑にされる。
船は南フランスのマルセイユにつき、そこで彼女は宣教をはじめた。
晩年が近づくと、自らサント・ボームの洞窟に入り、そこで生涯を閉じました。
遺体は、その後、サン・マキシマンの地下納骨堂に移された。

現在、聖マリ・マドレーヌ教会には、彼女のものとされている頭蓋骨が保管されています。
南フランスの伝説では、イエスとマグダラのマリアの子が、メロディング王朝の祖となったという。
レンヌ・シャル・トーの教会は、マグダラのマリアを奉じたものだった。

記念日は、7月22日。

マステマ - Mastema -

告発する天使。
その名はヘブライ語で、「憎悪」、「有害な者」、「敵」を意味する。
エジプトのファラオがヘブライ人を弾圧したのは、マステマの仕業であり、彼はモーゼの命を奪おうとも企てたが、失敗に終わる。
しかし、これらの所業は、人々の信心を試すために、神の命により行われたものであるといわれる。

マナ - Manna -

天国の住人や天使の食べ物。
モーゼに率いられてエジプトを出たイスラエルの民が、砂漠で飢えに苦しんでいた時、神はこの不思議な食べ物を天から降らした。
色は白く、薄くてもろく、密のような甘みがある。

マモン/マンモン - Mammon -

キリスト教

強欲を司るデーモン。吝嗇(りんしょく)の魔神。

マンモンとは、シリア語で「富」、「金銭」を指す。

天界では下位の天使だったが、堕天してから頭角を顕し、この世の王と呼ばれるようになった。

術者が呼び出すと、金塊が一杯入った袋を、両手で抱えた老人の姿で現れる。

ミルトンによれば、大地を引き裂いて、財宝を掘り出す術を、初めて人間に教えたのはマモンだという。
主に呼び出した術者の、金銭に関する欲望をかなえる。そして、代わりに術者の魂を頂くとされる。

マラーイカ - Malaika -

「伝令」を意味する、イスラム教における「天使」の呼び名。
その名の示すように、人間1人1人のすべての行動を、善悪もらさず記録し、最後の審判の日に提出する。

マラクス - marax -

大いなる伯爵であり、30の悪霊軍団を従える長官でもある。

人に天文学と教養学(リベラル・アーツ)を教え、薬草と宝石の効用について話す。
よい使い魔を人に与える。

人の顔をした大きな雄牛の姿で現れる。

ゲーティア以外の文献では見られない。

ソロモン72柱の一人。

マラファール - Malafar -

ヴァレフォール (Valefor)とも。36の軍団を指揮する地獄の大公爵。
天使の姿、時には、ライオンの顔にガチョウの脚、野兎の尾という姿で現れる。
過去と未来を知り、才気と大胆さを与えてくれる。

マリア - Maria -

聖母。イエスを処女受胎する。
マルクト - Malchut -

ユダヤ教

カバリストのシンボルとも言える、セフィロトの木のセフィラーの一つ。
王国を表す。10番目のセフィラー。
五感を通して知ることができる、物質的な王国を表す。
守護天使はサンダルフォン(またはメタトロンMetatron。この二人は同一という者もいる)。
守護星は地球。

マルコキアス/マルコシアス - Marchosias -

強大な侯爵であり、30の軍団を統べる。

かつては主天使(「地獄の辞典」では権天使)の一人であった彼は、1200年後には、再びその座に戻りたいとソロモン王に話したという。

グリフォンの翼と大蛇の尾を持った狼の姿で、その口からは炎を吐いている。
術者の要望によって人の姿に変身し、力強い戦士となるが、エクソシストには服従すると言う。

ソロモン72柱の一人。

マルシバー - Mulciber -

堕天使。地獄の首都、万魔殿を設計した。
マルティム - Marthim -

偉大にして、強力な地獄の公爵。またの名をバティムという。
たくましい人間の姿で、尻にはヘビのしっぽが生えている。
蒼白い馬に乗る。
呼び出した術者に、薬草や宝石の魔術的効力を語る。

ソロモン72柱の一人。

マリバス/マルバス - Marbas -

悪霊36軍団が仕える偉大な長官。

隠された物、秘密の事柄について真実を答える。
敵の急所や、隠している秘密を探り出すことができる。
病気を起こし、それを癒す術を知っている。
機械技術を教え、術者を変身させる。

堂々としたライオンの姿をしているが、求めに応じて、人の姿をとる。

コラン・ド・プランシーの「地獄の辞典」によれば、地獄の大総裁と言われている。

ソロモン72柱の一人。

マルファス - Malphas -

40軍団を支配する力強き長官。

家や高い塔を建設し、敵の欲するもの、考えることを読み、術者に教えることができる。
よい使い魔を呼び、人に与えることができる。

現れた時には鳥の姿を取っているが、術者が望めば人の形となり、かすれ声で話しかけてくる。

彼の場合、犠牲を捧げても、だまされるだけで、何の利点もない。

38番目の悪魔ハルファスの別名と思われる。

ソロモン72柱の一人。

ミカエル - Michael -

キリスト教・イスラム教・ユダヤ教

元素・方角・特性・美徳・火・東・知性・慎重

旧約聖書ではイスラエルの守護天使とされ 《ダニエル書》、新約聖書ではサタンとの闘いを指揮する (《ヨハネの黙示録》)。
その役割から、武装した青年の姿をとって描かれることが多い。

元々は、紀元前7世紀頃、オリエントで栄えたカルディア人の神であったらしい。

ガブリエル、ラファエル、ウリエルとならぶ四大天使の一人。
天使長であり(「ダニエル書」10章13、21節、12章1節)、イスラエルの守護天使でもある。
また、病人、食料雑貨商、水夫、および兵士の守護天使としても知られている。
美術では、秤(はかり)や旗をもって竜に刀剣をふりかざす姿がえがかれている。
1970年より大天使ガブリエルやラファエルとともに記念されることになり、9月29日が祝祭日とさだめられた。

全ての天使の中でも、最も優れた者とされている。神がその右手と頼み、神に似た者という称号を持つ。
「力天使ヴァーチューズの指導者」「大天使アークエンジェルズの指導者」「正義の天使」「聖別の天使」など、別名も数多い。

ヨハネの黙示録においては、サタンである年を経た蛇、つまりドラゴンと直接に戦い、これを退けたこともある。
この闘いにおいて、彼は神に与えられた黄金に輝く剣、どんなに硬い剣でも一刀両断にする「鞘から抜かれた剣」を持っている。
この剣は、のちに彼の象徴となる。

ミカエルは、サタン、つまりルシファーとは双子の兄弟とする説がある。
宗教画では、ルシファーの方が、やや浅黒い姿で描かれるが、かつてはルシファーの方が神の信任厚く、神の側にもっとも近いものだったという名残りかもしれない。

「わたしはまた、一人の天使が、底無しの淵の鍵と大きな鎖とを手にして、天から下ってくるのを見た。
この天使は、悪魔でもサタンでもある年老いたあの蛇、つまり竜を取り押さえ、千年の間縛っておき、底無しの淵に投げ入れ、鍵をかけ、その上に封印を施して、もうそれ以上諸国の民を惑わさないようにした」(ヨハネの黙示録)

ミルトンの「失楽園」によれば、ミカエルはアダムたちを楽園から追放する役目を担っている。

中世の歴史観であるセクンダディSecundadeians(7大天使による惑星の支配)によれは、ミカエルは、1881年から地球を支配している。
彼によって、様々な地上の出来事が管理されている。その支配は、2235年まで続くという。

天使暦では、水曜日を司る。

イスラム教では、彼はミカイールMika'ilの名で知られ、翼はエメラルド色に輝き、頭を覆う燃えるようなサフラン色の髪の毛の一本一本に百万の顔と口がある。 その口からは、アッラーによる免罪を懇願する為の、百万の言葉がほとばしっているという。

ミトロン/メタトロン - Metatron -

キリスト教・ユダヤ教

7人の大天使の一人として、名前が上がっているが、説によっては外されている。

ユダヤ教、特に神秘思想とされるゾハル(光輝の書)の信奉者においては、「神の代理人」と言われる程、重要視され、ミカエルやガブリエルをしのぐ大天使である。

別名はメトラトンMetratton、ミトロンMittron、メタラオンMetaraonなどが知られている。

ユダヤ聖典タルムードによると、72の別名を持ち、「天の書記」「契約の天使」「天国の宰相」「炎の柱」「小YHWH」など、呼び名も様々である。

語源はメタトロニオスMetatroniusという言葉で、「玉座にはべる者」という意味を持っている。

彼は、人間と神を直接につなぐ役割を持っている。
人間と神の間で交わされた契約、もしくは契約書を作ったのが、メタトロンということになっている。

メタトロンは、足を地上につけながら、頭は天界の神に届くほどの巨体であるという。
これは極端な記述としても、「出エジプト記」の中でも、神(の代理人)が現れる為の礼拝所は約4.5メートルに創られたという。

また、メタトロンは、モーセがイスラエルの民を引き連れてエジプトから脱出したときに、先頭を歩いていたとされる。
記述の中にある「炎の柱」が彼のことであると言われる。
エジプト軍がモーセを追ってきた時に、モーセは海の水を左右に退かせ、歩いて海を渡った事になっているが、これはメタトロンの所作であるという説がある。

ユダヤのカバリストのシンボルとも言えるセフィロトの木では、真下の10の位置、マルクトMalchut=王国を象徴するセフィラーの天使である。 (マルクトは、五感を通して感じることができる、物質的な世界を表すセフィラー)

ユダヤ教では、死の天使の一人に上げられる。

天使のヒエラルキーによると、熾天使セラフィムの指揮官とされている。(諸説あり)

ユダヤ教では、このように熱烈な支持者を持つメタトロンであるが、キリスト教の隆盛と同じ頃に地中海沿岸で生まれたグノーシス派の教えでは、サタンと同一視している。 また、紀元前にイランで生まれたゾロアスター教とも関係が深いとされる。

メタトロンには双子の兄弟がおり、サンダルフォンという。
彼は、天国の歌を司っている。

ミノソン - Minoson -

あらゆる種類のゲームに勝利をもたらす魔神。地獄の首領バエルに仕える。
ミュリン - Mullin -

あらゆる種類のゲームに勝利をもたらす魔神。地獄の首領バエルに仕える。
ムルキベル - Murkibel -

万魔殿の建設の最高指揮官で、かつてギリシャでは火と鍛冶の神であったが、ゼウスの怒りを買って追放され堕天使となった。
万魔殿はマンモン(Mammom)とこのムルキベル(Murkibel)が中心になって建設されたらしく、他にも多くの天使たちが携わったが、各々が建設のそれぞれの分野のエキスパートであったらしい。

ムルムル/ムルムス - Murmur/Murmus -

悪霊30軍団を従える公爵であり、伯爵。

人に完全な哲学を教え、術者の求めによって死者の魂を呼び出し、質問に答えさせる。

コンドル、あるいはグリフォンに乗った偉大な戦士で、頭には冠を被っている。 彼の前には常に側近の者たちがおり、彼が進むにしたがって、ラッパを吹き鳴らす。

ゲーティアでは、その仕事は完璧な哲学を教えること、とされる。
地獄に墜ちる前は座天使、兼、天使の位であった。

ソロモン72柱の一人。

メシア - Messiah -

救世主の意。ギリシャ語ではキリスト(Christ)。
古代のイスラエルでは、王位継承の際、神に捧げられた聖油を顔に塗る儀式が行われた。
メシアとは「油を注がれた者」という意味である。
後にこの意味が転じ、純粋な王や祭司者から、民族・人類を救う救世主となった。
キリスト教では、イエスこそがメシアであると断言したが、ユダヤ教によればそれは間違いであり、メシアは未だこの世界には現れていないのである。

メヒエル - Mehiel -

カバリズムにおける、作家や教師の守護天使。
メファシエル - Mefathiel -

ユダヤの伝説における、盗賊の守護天使。
メフィストフェレス - Mephistopheles -

ドイツにて民間に伝えられる悪魔。かの有名なファウスト博士を誘惑した。
自称、常に否定する霊。
[名前の由来]
ギリシア語 me tophos philes「光を愛せざるもの」、
ラテン語 mephitis とギリシャ語 philos の合成語「悪臭を愛する者」
ヘブライ語の分詞「破壊する mephir」「嘘をつく tophel」また「 嘘つき mefir」を合成したもの

メリリム - Meririm -

地獄の七君主の1人。その名は、「地と海を苦しめる者」を意味する。
「空の軍勢の君主」という称号を、ルシファーと分かち合っている。
彼をこう呼んだのは、聖パウロである。

メルカバ - Merkabah -

ユダヤ教  

メルカバー。
ユダヤ教における、瞑想法の一つ。
原義は、ヘブライ語で戦車の意味。
エゼキエルやエノクらが目撃した、神の乗り物とされる不思議な車。
戦士の役目を持つ天使によって守られ、炎は槍のように、見るものの目を刺すという。

メルコム - Melchom -

地獄の悪魔に給与を支払う悪魔。
モーゼ - Moses -

〔旧約〕前1350年〜前1250年頃。
ヘブライ人の宗教、軍事的指導者、最初の立法者。
旧約聖書「出エジプト記」によれば、ラムセス2世の頃、ヘブライ人を率いてエジプトを脱出、紅海を渡り、シナイ山でヤハウェから十戒を授けられたという。
何度となく反抗にあいつつも、抜群の統率力を発揮! 約束の地を目指して、没したといわれる。

モロク - Molech -

涙の国の君主。地獄会議のメンバー。ヘブライ語の「王」が、その語源。
アモン人(エジプトの神の子孫といわれる)はモロクを崇拝し、ブロンズ像を祭ったが、それは、ブロンズ製の玉座に座っており、人間の体と、王冠をかぶった頭は子牛そっくりだった。
モロクの生け贄には子供が選ばれ、その子供は生け贄として、焼かれた。
ミルトンいわく、モロクは、「母親の涙と子供の血にまみれた」凶悪で恐るべき魔神である。

ソロモン72柱の一人。