ヴゴドラク - Vukodlak -

スラヴ神話 (Slavs mythology)
ヴァンパイア伝説 (The Vampire Legend)

セルビア語で「ヴァンパイア」。イストリア語や、スロヴェニア語では、クドラクと呼ぶ。元来は、「人狼(ワーウルフ)」を意味する単語だった。
スラヴの民間伝承では、人狼は死後ヴァンパイアになると信じられていた。ユーゴスラビアでは、今でもヴゴドラクは人狼を指す。しかし、次第に本来の意味ではなく、ヴァンパイアを表す言葉になった。

ヴリコラカス - Vrykolakas -

ギリシア神話 (Greek&Roman mythology)
ヴァンパイア伝説 (The Vampire Legend)

ギリシア地方のヴァンパイア。元々はスラヴ地方で人狼を表す言葉だったが、人狼は死後ヴァンパイアになると信じられ、それが吸血鬼伝説へと結びついたと考えられる。ヴロウカラカス(Vroukalakas)、ブルコラカス(Brucolocas)とも呼ばれる
狼の殺した羊の肉を食べた者、洗礼を受けずに死んだ者、適切な埋葬をされなかった者は、死後ヴリコラカスになるといわれた。
ヴリコラカスは、闇の中を彷徨い、人家のドアをノックする。その家の住人が返事をしてしまうと数日中に死んでしまうといわれた。また、寝ている人の上に乗って押しつぶしてしまうという。殺された者もまた、ヴリコラカスとなる。
時間が経つと共に強力になり、完全に消滅させるには日曜日を待ち、ヴリコラカスとなった人物の墓を暴き、首を切り落とすか串刺しにするしかない。大本のヴリコラカスが死ぬと、感染した者達も消滅する。

ヴリコラティオス - Vrykolatios -

ギリシア神話(Greek&Roman mythology)
ヴァンパイア伝説(The Vampire Legend)

1900年に発行された『ギリシア旅行ハンドブック』にその記述がある。エーゲ海のサントリーニ島(テラ)に住む怪物。生きる者全てを食い尽くすといわれている。
手に負えないヴァンパイアは、サントリーニ島に送られるといわれ、必然的にこの島に住む住人は吸血鬼退治のスペシャリストとなった。

エストリエ - Estrie -

吸血鬼伝説 (The Vampire Legend)

吸血鬼のような性質をもつ悪魔、もしくは魔法使い。

エムプーサ - Empusas -

ギリシア神話 (Greek&Roman mythology)
ヴァンパイア伝説 (The Vampire Legend)

モルモと共に、ヘカテに使える邪悪な女神の一人。片方の足がロバ、もう片方の足が青銅で出来ているといわれる。姿を自由に変化させることが出来、子供などの血を吸ったり、男と交わって食べたという。エムプーサという名前は、雌カマキリという意味である。
アリストファネスの『蛙』ではロバや美女に化けたりする怪物として登場する。フィロストラトゥスの『ティアナのアポロニウスの生涯』では、フェニキアの女性に化けたエムプーサが、メニッポスを誘惑している。しかし、彼女はアポロニウスに出会ってその正体を見抜かれてしまった。

恐ろしい形相で現われる吸血鬼を指す、ギリシア語。