来談者中心療法/クライエント中心療法 - Client-centered Therapy -

C.R.Rogersが提唱したカウンセリングのひとつ。指示療法のように面接者が来談者に指示や助言を与えるのではなく、どこまでも来談者に主体を置き、面札者は来談者の悩みや感情などすべて理解し、受け入れる事によって来談者の自己理解と自己洞察を期待する治療方法。これは主に治療の初期に用いられ、時に支持的療法と組み合わせて行われる事もある。

人格変容のための必要十分条件
1) 二人の人間が心理的接触を持っていること。
2)第一の人―これをクライエントと名づける―は不一致の状態にあること。
3) 第二の人―この人を治療者と呼ぶ―は、この関係の中で一致しており、全体的統合を持っていること。
4) 治療者は、クライエントに対して、無条件の積極的な関心(unconditional positive regard)を経験していること。
5) 治療者は、クライエントの内的枠組(internal frame of reference)についての共感的理解(empathic understanding)をしており、そしてこの経験をクライエントに伝達するよう努めること。
6) 治療者の共感的理解と無条件の積極的な関心を、クライエントに伝達するということが、最小限達成されること。

離人症 - Depersonalization -

周囲や自己の現実感がなくなり、心的作用、行動など、すべての精神活動が自分がしている、自分のものであるという意識が薄れ(「ぴんとこない」「夢の中みたい」「自分が自分でない」)、自己能動感がなくなり、同時に自己所属感が障害された状態。

異常接近感覚
離人症者は時として”ものが迫ってきて目に飛び込んでくる”という、 矛盾した症状を訴える。

リストカット - Wrist Cut -

自殺をしようとして手首を切ること。
リゾーム - Rhizome -

根茎。転じて拡散的な多数多様体を形作るものを意味する。この概念は、従来の既存の答を収的にもとめる思考形態と対立する。学校での教育は、教師が生徒に既存の答を求めさせることが多いが、これからは生徒の思考の拡散を促し、創造性を発揮する教育へ転換すべきであるという見解を取る人が、このリゾームという語を用い始めた。
臨床心理学 - Clinical Psychology -

人間の適応の問題に関連して心理査定や心理療法を行う理論的・実践的に探求する応用心理学の一分野。
臨床心理士 - Clinical Psychologist -

臨床を実践の場とする心理学技術者を指し、狭義には医療施設や行政機関において患者や被相談者(クライエント)の心理学的的な側面の諸判定を行い、必要に応じて心理療法やカウンセリングを実施する事を業務としている。広義には、地域・職場・学校などにおける健康者をも対象とした幅広いメンタルヘルス活動の実践・指導が含まれる。
類催眠経験 - Hypnosis-like Experiment -

催眠誘導過程や催眠状態以外の場面で体験される催眠類似の心理・生理的体験や現象のこと。また覚醒状態と催眠状態との中間段階の心身の状態での体験を指すこともある。心身の弛緩、四肢や全身の倦怠感、眠気、ゆったりした気分、意識の変性、受動的な注意、非暗示性の亢進、役割演技、自我統制の放棄、退行、幻覚やイメージ、至高体験などが体験される。類催眠経験を調査することで催眠感受性を予測しうる。
レジデンシャル・セラピー - Residential therapy -

高齢者のための老人ホームでの療法、非行・犯罪者のための少年院や刑務所での療法、情緒障害児短期治療施設での療法などの総称。時には入院患者のための病院での療法や、治療キャンプ、治療的野外活動そのものを指すこともある。特色は家庭から離れたところで、集団で、作業、スポーツ、レクリエーションなどを行いながら、心身の回復や健康の増進を目指すところにある。
レディネス - Readiness -

これは ' ある行動の習得に必要な条件が用意されている状態 ' と定義される。習得に必要な条件とは、知識・技能・興味・動機・態度など。
ロールシャハ・テスト - Rorchach Test -

スイスの精神科医ロールシャハH.Rorschachが1921年に考案した投影法人格検査の一つ。紙の上にインクを落とし、それを二つ折りにして作製した左右対称の図版を用いて、被検者がその図版をどのように解釈するかを手がかりに、知能、成熟度、情緒性、欲求など、人格を多角的に診断する。