Q & A
あなたは、うさぎのミッフィーちゃんを知っていますか?
オランダの絵本作家ディック・ブルーナさんが1955年に描き始めた、絵本シリーズの主人公です。暖かな手書きの線、鮮やかな色使い、見る人の想像力に訴えるシンプルで大胆な構成の作品は、オランダの子どもたちにも大人気です。
ブルーナさんが暮らしているのは、首都のアムステルダムから車で1時間ほどのユトレヒトという街です。自宅からアトリエまでの通勤は自転車。自分のペースを守りながら、一冊でも多くの絵本を描くために、地道に創作活動を続けてきました。
ブルーナさんは、構想段階から絵を描いて文章を生み出すまで、という絵本作りの全行程をたった一人で行っています。3ヶ月に1冊のペースで出版している絵本は、すでに100冊を超えました。また、絵本の創作活動以外にも、ユニセフや赤十字、動物愛護など社会活動のポスターのデザインなども手がけている、忙しい毎日を送っています。
ブルーナさんは、出版社を経営する父の元で、幼い頃から大好きな絵本に囲まれて育ちました。ところが、そんな幸せな暮らしが一変したのは、中学生の頃のことです。オランダがナチス・ドイツに占領されてしまったのです。ブルーナさんは、ナチスの強制労働を免れるために隠れ家に身を潜め、独学で絵を学び続けました。そして戦後、出版社を継がせたいと考えていた父親の反対を押し切って、ブルーナさんは絵本作家として生きる決心を固めたのです。
ブルーナさんの描く絵本は、どうして読む人を幸せにしてくれるのでしょうか。その秘密をあなたも一緒に発見してみませんか?
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