ヴァゴン- Vagon -

 ケルト神話(Celtic mythology)
土地(the name of a place)

キャメロットの近くにある城。150人の円卓の騎士たちが聖杯を求めて諸国に散る前に、最後の晩をともに過ごした場所でもある。
このうちたった3人のみが高い徳を備えており、カルボネック城にて探求の目的を遂げることができた。

ヴェスタ- Vesta -

ローマの女神。暖炉や竃の火を司る家庭の守護神であり、さらに国家の守護神でもあった。ローマでは主神のユピテルやユノーに匹敵する偉大な女神として尊崇された。ヴェスタ(Vesta)という名の原義についてははっきりしない。ギリシャの同じく竃の火の女神ヘスティアとは同一視されている。

ヴェスタの象徴である聖なる火(これはローマ人の祖アーエネイスが落城したトロイより持ち帰った火であるとされた)はパラディオンと呼ばれる聖所に燈され、6人の巫女によって守られた。この巫女たちは「ヴェスタの乙女」と呼ばれ、国家ローマの花嫁として純潔を守ることが義務づけられ(この習慣は後にキリスト教の修道女に受け継がれている)、これを破った場合は共犯者共々生き埋めにされる(一説には窓も無い狭い部屋に一生閉じ込められる)のが習わしであった。

ヴェスタはローマ最古の女神であり、元来はラテン人の母祖神たる太女神であった。その名残はいくつかの宗教儀式にみられる。古代には有力神であったヤヌスとは何らかの関係があったふしがある。ラレースやペナーテスといったローマの祖霊神もヴェスタに従属する存在であった。ただしこれは竃の近くに死者を埋葬するという太古の風習に基づくともされる。ヴェスタの巫女は元々は聖娼であった疑いがある。あるいは託宣神でもあったヴェスタの斎女であったとも言われる。

しかし一方で、ヴェスタはヴルカヌスの妻で、元々は一対となって神格化された火を象徴する存在に過ぎなかったとする説もある他、ヴェスタ信仰は都市成立以前には重要視されていなかったと唱える向きもある。

パラディオンの聖火は元々はパラスと呼ばれる両性具有神あるいは男根神を祭るものであったらしい。この神は後に家畜の女神パレースおよびパラティヌス丘の守護女神パラートゥア(両者はしばしば同一視される)としてヴェスタの従属神格となっている。このパラスの正体についてはギリシャの古い男根神パラスとする説やロバ(ヴェスタの聖獣はロバである)の姿をしたパレスチナの両性具有神パレスとする説等があるが真相は不明である。アーエネイス伝説の成立後はパラディオンの名はパラス・アテナの神像に由来するものとされている。

ウルカヌス/ヴォルカヌス - Vulcanus -

ローマの火の神。その名ヴルカヌス (Vulcanus)はしばしば火の同義語として用いられた様だが、原義は不明。ギリシャ神ヘパイストスとは早い段階からから同一視されていた。クレタにおいてはヴェルカノス(Velchanos)と呼ばれていた。

鍛冶や工業の守護神であり、ローマ人の祖アーエネイスの鎧はヴルカヌスの手によるものだとされていた。火山の神でもあり、しばしば火山噴火に見舞われるイタリアにおいては時に恐怖の対象となる神。その住処(あるいは仕事場)は古くはシチリアのエトナ山(これはヘパイストスから受け継いだ可能性がある)、後にはヴェスヴィオス山とされた。

本来はエトルリア起源の神と推察されている。初期のローマ人は青銅器文明であったが当時既にエトルリア人は鉄器を持っており、鉄器技術と共に信仰が導入された可能性が高い。しかしヴルカヌスの起源については元々ユピテルと同一の雷神であった、あるいは神格化された火の象徴であった(この場合本来ヴェスタはヴルカヌスの妻であったとされる)等とする説もある。ティベル川の神であったとする説もあるが根拠に乏しい。ヴルカヌスのイメージは北欧に伝わり鍛冶師ヴォルンド(ウェーランド)になったとされる。  

ウラノス (ローマ名 カイルス kailus・英 ウラノス)- Uranus/Ouranos -

天空神
ギリシャ神話の創世。その名は「天」を表している。ガイアの子であり夫となったティタン神族の父。
最初に全世界を支配した。ガイアの傍らに横たわりガイアを包み込んでいた。

だがあまりにも奇怪な巨人達の姿を忌み嫌ったウラノスは、生まれて来る度に彼らを天と地ほど離れた大地の奥深いタルタロスへ幽閉し、光を見る事を許さなかった。続いてティターン神族と呼ばれる12柱の神々を次々と大地母神との間に生むが、ウラノスの子供に対する仕打ちは変わる事はなかった。(その12柱の神とは、6柱の男神オケアノス・コイオス・クレイオス・イアペトス・ヒュペリオン・クロノスと6柱の女神イアペトス・テテュス・ポイベ・テイア・レア・テミス・ムネモシュネ。)

ガイアの嘆きは深かった。次々と幽閉された子供達と相談し、女神は急いで金剛の鎌を作り、報復の準備をした。しかし、父ウラノスを罰する事に子供達は怖じ気付いた。

だが最年少で悪賢さに長けたクロノスだけは違っていた。そのクロノスに策略を与え、夜を待った。ウラノスは何も知らず愛に燃えて現れ、女神を抱き全身を覆った時、クロノスが物陰から現れて父の男根を素早く切り落としたのだ。

その行為により天と大地とが分離したという。その血潮は大地に滴り、殺人・復讐の3人の女神エリーニュス達アレクト・ティシポネ・メガイラや醜悪な姿をした巨人族ギガース・エウリュメドーン・ポリュボーテース・アルキュオネウス・エウリュトス・エンケラドン・パラス・ヒッポリュトス・ポルピュリオーン・ミマース・ロイコス・エピアルテース・ロイトス・オギュゴス・オピーオーンら14人を生んだ。

一方、ウーラノスの男根は海に落ちて、その精液が海に滴り泡となり、美の女神アプロディテが誕生した。

こうして、世界の支配は天空神ウラノスからティターン神族の長クロノスへと移行し、次代の支配者となった。

ローマ名では元素ウラン、天王星uranusに彼の名が付けられた。

ウラニア - Urania -

天空 の意。天文詩と天文学、占星学を担当。手にそれぞれ地球儀とコンパスを持つ。
アポロンの息子リノスと、ディオニソスの娘ヒュメナイオスという二人の音楽家の母となる。
リノスはヘラクレスを弟子にしたものの、その弟子に殺されてしまった。

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