オイオノス - Oeonus -

ヘラクレスの従兄弟であり友人
スパルタにて、ヒッポコオンの息子の飼い犬に石を投げた。その犬の飼い主である、ヒッポコオンの息子達は激怒し、オイオノスを殺してしまった。

後にヘラクレスは、復讐のため、ヒッポコオンとその12人の息子達を殺す。

オイディプス - Oedipus -

テバイの王ライオスとイオカステの息子。

呪いを恐れたライオスは、彼を山中に捨てる。コリントス王に拾われ、自身もその子と思い込み育てられる。

ある時、本当の父親ライオスをそれと知らず殺してしまう。その後、テバイを苦しめるスフィンクスを退治した手柄で、母であるイオカステをまたも知らずに娶る。その間に子供もでき、しあわせが訪れると誰もが思っていた。しかし、テバイに原因不明の災いが訪れる。神託によれば、ライオスを殺した者が罪も負わずこの街にいるからだと…

そして、全ての答えが出た時…。母イオカステは自殺し、オイディプスは自分の運命を呪い、両眼を潰し放浪の旅に出た。

スピンクス(スフィンクス)の謎をといた者

オイネウス - Oeneus -

ポルテウスとエウリュテの息子。アルタイアと結婚し、メレアグロスなど数々の子供を生む。後に、ペリボイアと再婚する。カリュドンの王。

ディオニュソス、ベレロポン、アルクマイオン、アガメムノン、メネラオスなど自分の国へ訪れた者達を厚くもてなしたという。カリュドンの猪狩りを発端に起こった争いで、アルタイアの兄弟のトクセウスとプレクシッポスは、メレアグロスの殺害を計画するが、逆に殺されてしまった。

アルタイアはメレアグロスに呪いを掛け、戦死させてしまう。それを嘆いたオイネウスは、自ら命を絶った。

オイノマオス - Oenomaus -

ピサの王。子供に、レウキッポス、ヒッポダメイア。

トロイア人。イドメネウスに殺害される。

オイバロス - Oebalus -

スパルタの王。ゴルゴポネ、一説にはバテイアの間に、テュンダレオス、ヒッポコオン、イカリオスを生む。
オキモス - Ochimos -

ヘリオスとロデーの7人の息子たちヘーリアデスのひとり。
オギュゴス - Ogygos -

ガイアの子。クロノスがウラノスの性器を切り落した際、こぼれた血の滴が大地に滴りガイアの中に入り生まれた。
オケアノス - Oceanus/Okeanos -

ガイアとウラノスの子、ティターン神族と呼ばれる12柱の神々の長子、6柱の男神のひとり。河・大洋神。ネレイス。アンフィトリテの父。

この神と妻であり妹であるテテュスはティタンとオリュンポスの神々との争いに荷担しなかった。また、神々が争っている間、オリュンポスの神々の女、子らを保護していた。世界を巡って流れる海・河川・沼沢・湖・泉の妖精達の親であり、息子である河川と、海のニンフであるオケアニス達(オケアニデス)は各々3000人という。

ヘラもこの神に預けられており、オケアノスとテテュスが喧嘩をしたときは和解に一役買ったりしている。

姿形はなく、世界の原始から世界に流れている ' 流れ ' とも。

オデュッセウス - Odysseus -

イタケ島の領主。トロイ戦争の最大のヒーローのひとり。
ギリシャの美女ヘレネに求婚し、この時多くの求婚者にヘレネを守るための同盟を結ぶよう提案した。

さて成り行きで同盟を結んだはいいが本当にヘレネ奪還の戦争が起きるとは考えてもいなかった。いざ戦争が始まると出陣したくないので気が触れた様に装い、畑に塩を撒いていたという。しかし迎えに来た武将パラメデスに見破られ参戦したと伝えられる。説得力、行動力、知謀に長けた彼はギリシャ軍の総大将アガメムノンの右腕となりおおいに活躍する。同じく参戦を嫌がっていたアキレウスを説得、弓の名人ピロクテテスを説得、トロイ陥落の「木馬」のアイデアもオデュッセウスの発案。しかしトロイ落城の立役者も戦後10年もの間あちこちをさまよい、海の神ポセイドンの怒りにふれ嵐に襲われたり、美女カリプソーの島に漂着したり、トラキヤの狂暴なキコーン人と戦ったり等々、苦難の帰途となった。10年間もさすらい故郷のイタカ島に着いたオデュッセウスのもとに知恵の女神アテナが現れ、「妻のペネロペに100人以上もの求婚者が押し寄せ困り果てている」と告げる。それもそのはず戦後10年経っても帰国しないオデュッセウスは死んだと思われ、王位を狙う求婚者達が押し寄せていたのだ。ちょうどその頃城では、困り果てたペネロペが「この弓をひいた者を夫にしましょう」とオデュッセウスの強弓を持ちだし荒くれ求婚者達に言った。しかし誰ひとり引ける者はいない。するとひとりの乞食姿の者が立ち上がり、弓を引いて見事的を射抜いた。それは乞食姿に身を変えたオデュッセウス。

こうして生に対する執念を持ち続けたオデュッセウスは希望を捨てなかったペネロペとイタカ島の王として幸福な生涯を送ったと伝えられている。(戦争後、彼は10年も放浪したとも)

オネイロス - Oneiros -

ヒュプノスとアグライアの子。夢一族男神7柱のひとり。夢神
オピオン - Ophion -

ガイアの子。クロノスがウラノスの性器を切り落した際、こぼれた血の滴が大地に滴りガイアの中に入り生まれた。
オムパレ - Omphale -

イアルダノスの娘
リュディア王妃
彼女は奴隷として売られていたヘラクレスを買い取り、女装をさせて側においた。
後に、ヘラクレスはリュディアを荒らす大蛇を退治し、 オムパレとの間にラモスを得る。

オリオン - ΩΡΙΩΝ,Orion -

巨人族
ポセイドンとクレタ王女エウリュアレの子で、暁女神エオスの恋人。
もっとも華々しい天空の巨人。
恵まれた容貌と体格、狩猟の名手で知られる。

オリオンはキオス島の王女メロペに恋をして、自分のものにしようとしたために、怒った王によって両目をえぐりとられた。
ヘパイストスはオリオンを不敏に思い、アポロンの元に行けば治療することが出来ると教える。
アポロンによって光を与えられたオリオンはしばらくアポロンの姉のアルテミスと一緒に過ごすが、 オリオンに嫉妬したアポロンはオリオンを殺そうと考える。
アポロンは狩りの名人であるアルテミスにいくらお前でもあの岩は射えないだろうと挑発する。
アルテミスは弓を射命中するが、岩は海を歩くオリオンの頭部であった。
オリオンは死に、悲しんだアルテミスはオリオンを星座へと変えた。
そして、オリオンの猟犬セイリオスを彼の後をつけた。
しかしながら、以前にオリオンから逃れるために星座となったアトラスの娘達である、 プレイアデスの姉妹がゼウスによって星座となっていたために、オリオンは娘達を追いかけるようになった。

プレイアデス (昴)
アルキュオネ、メロペ、ケライノ、エレクトラ、ステロペ、タユゲテ、マイア エレクトラは、トロイアの陥落を見るに耐えず姿を消したため、今は6つの昴が輝く。

オリュンポス山 - ΟΛΥΜΠΟΣ,Olympos,Olympus -

現代ギリシアの発音ではオリンボス。ギリシア共和国北東部、マケドニア地方南部にそびえ、標高は2,917m に達するギリシアの最高峰。

古代ギリシア人は、雲に覆われて姿を現すことのなかったこのオリュンポス山の山頂に、神々の居住する場所があると信じ畏れていた。

オルトロス - Orthros -

エキドナとテュポンの子
母のエキドナと交わり、人頭で獅子の身体のスピンクス・巨大な獅子ネメア・ライオン、竜のラードーン、巨大な蟹カルキノスと神聖なる火を盗み人類に与えた罪として、プロメテウスの肝を喰らった鷲タゲースをもうけた。

ゲリュオンの牛を守る番犬
 ヘラクレスの12の功業に登場する番犬。ヘラクレスの棍棒によって、一撃の元に倒された。

オルネウス - Orneus -

エレクテウスとプラクシテアの息子。兄弟に、ケクロプス、パンドロス、メティオン、テスピオス、シキュオン、エウパラモス。姉妹に、プロクリス、オレイテュイア、クトニア、クレウサがいる。

彼の息子であるペテオスはアテナイの王の祖である。その子供に、メネステウスがいる。

オルフェウス - Orpheus -

アポロンとムーサのカリオペの息子
詩人、音楽の才能に恵まれた竪琴の名手。

彼はニンフ(木の精)であるエウリュディケと恋をして、だれからも祝福される結婚をした。しかし幸せは長くは続かず、エウリュディケはアリスタイオスに追いかけられ、逃げる際に毒蛇を踏んで噛まれてしまい、オルフェウスの腕に抱かれたままエウリュディケは息を引き取った。

悲しみに身を引き裂かれんばかりとなったオルフェウスは、とうとう冥界へエウリュディケを取り返しに行く決心をし、 暗く冷たい地下の王国に向かった。 門の番犬であるケルベロスを竪琴で眠らせ、全ての死者がその音色に恍惚となった。

ハデスの元へ辿り着いた彼は、ハデスとペルセポネに竪琴を聞かせる。2人はその音色にうっとり聞き惚れ、いったん死んだものを地上に帰らせるわけにはいかないが、はるばるやってきたのは他でもないアポロンの息子。このままにしておいては悲嘆のあまり死んでしまいかねない、それはあまりにも惜しい、と、
「地上に着くまで決して後ろを振り返ってはならない」
一つだけ条件をつけ、エウリュディケを冥界から連れ帰ることを許可した。
条件を承諾した彼はエウリュディケをつれて黄泉の国の道を進むが、前方に地上の光を見た彼は喜び、我慢できずに妻の顔を見たいと後ろを振り返ってしまう。妻は悲しそうな顔で、夫の前から、たちまち霞となって吸い込まれるように消え去っていった。

オルフェウスは、冥界へ再度引き返すが黄泉の国は2度と門を開くことはなかった。

その後のオルフェウスの悲しみはとても深く、地上に戻った彼はまるで抜け殻のように過ごす。どんな美しい娘がオルフェウスに愛を告白しても受け入れることはしなかった。トラキアの乙女たちは、オルフェウスをとりこにしようとしたが、彼は見向きもしなかった。ディオニュソス(バッカス)の儀式の時に、女たちは興奮して、「あそこに私たちを馬鹿にする人がいる」と、狂乱した。オルフェウスは手足を裂かれ、頭と竪琴はヘブルス川へ投げ込まれた。ヘブロスの河を下りレスポスに辿り着き、そこの住人によって神殿が建てられた。ムーサ達は彼の身体を集め、ピエリアに埋めた。幽霊となったオルフェウスは再び黄泉の国へ行って、エウリュディケに出会うことができた。彼の墓の上では、今でも小鳥達が彼を偲んで歌を歌う、という。

彼の愛用していた竪琴はゼウスによって天に飾られた。

オレイテュイア - Orithyia -

アッテイカの王女。エレクテウスとプラクシテアの娘。ある時、アッテイカのイリッソスの川岸で踊っているところを、彼女に一目惚れしたボレアスによって連れ去られてしまう。無理矢理結婚させられた彼女は、カライスとゼテスという息子。キオネとクレオパトラという娘を生む。
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