Greece Rome Myth - ギリシア・ローマ神話 - ▲ 
ペルセウスのメドュ−サ退治

ペルセウスは、アルゴス王の娘ダナエと最高神ゼウスの子供。 ある日ペルセウスは、女神アテナから西の果ての国に住む怪物メドュ−サのことを聞く。 メドュ−サは髪の毛一本一本が蛇でできていて、その姿を見る者をすべて石に変えてしまうという・・・。

アルゴス王には、ダナエという娘が居た。王も綺麗な姫が自慢の種だった。

ところがある日、預言者が、貴方の娘は一番最初に生む男の子に殺される、という神託が下った。 これを聞いたアルゴス王は驚愕し、ダナエを鉄の塔に幽閉し、一切の男が塔に近づく事を禁じた。 ダナエが幽閉された塔に窓はなく、話し相手もいなかった。 哀れなダナエは、自分の運命を嘆き、毎日泣き暮らしていた。

ところが、それを聞きつけたゼウスが、塔の中の様子を盗み見ると、 何とも愛らしい娘がそとり座って泣いている。 ゼウスは、たちまち娘に恋をしてしまった。
どうやって塔の中に入ったものか、と思案をめぐらせたゼウスは、黄金の雨に変身して、 明かり取りの天窓から部屋に注ぎ込んだ。ダナエは思いがけない天からの贈り物に夢中になり、 黄金の雨と戯れた。
そして自分でも気付かぬ間にゼウスと交わったのである。 あれほど厳重に見張っていた娘が妊娠したことを知ったアルゴス王は激怒した。 いくら可愛い娘とて、もう近くに置いておくことは出来ない。

やがて、ダナエが男の子を産み落すと、 恐れをなしたアルゴス王は娘と孫を小さな方舟に乗せて海に流してしまった。

セリポス島という小さな島に流れ着いた。
この島の漁師に助けられ、ダエナはセリポス島の王に美しさを気に入られ、 ダナエとペルセウスと名付けられた小さな息子は島に住まわせてもらう事になった。

ペルセウスはこの島で伸び伸び育ち、やがて立派な若者に成長した。 セリポス島の王ポリュデクテスはダナエに求婚しようとするが、 ダエナにいつもくっついているペルセウスが邪魔で近寄れない。
そこで王は島民全員に馬を差し出すように命ずる。 だが、馬を持たないペルセウスは馬以外のものを差し出すと約束する。 そこで王は、不可能と思われる難題メドューサの首を持ってくるように命じた。

そんな様子を見ていた2人の神が、ペルセウスに助言と知恵を授けた。 知恵の女神アテナがぴかぴか光る銀の盾と何でも切ることのできる剣を手渡し、 決してメドューサの顔をじかに見ないで、この盾に映してから剣を抜くように忠告した。 商業の神ヘルメスは、一瞬のうちにどんなところへでも飛んでいける羽のついた靴を貸してくれた。 さらに2人の神はメドューサと闘うにはこの他にも「ズタ袋」と「帽子」が必要だとも助言した。 それはあるニンフが持っていると言う。

ペルセウスは身支度を整えると、すぐにメドューサ退治に出発した。

彼はまず、氷に閉ざされた北の国にやってきた。ここに居る、 グライアイという3人で一つの目と歯を共有(一人ひとつずつ)する婆様たちの所へ行き、 半ば脅迫に近い形でニンフ(女性の姿をした精霊)の居場所を聞き出し、それらを手に入れる。

次に彼が向かったのは、海の終わる南の果てで、昼と夜の交わる場所にある花園だった。 ここでは、アトラスがひとりで世界を支えていた。 アトラスに近づいたペルセウスはメドューサの居場所を尋ねた。 アトラスはすぐに居所を教えてくれたが、その身支度ではかなわない、と忠告する。 メドューサ退治には、姿が見えなくなるハデスの帽子が必要だというのだ。

アトラスはニンフをハデスの元にやってこの帽子を取ってきてやるから、 その代わりにひとつ願いを叶えてくれ、と交換条件を持ち出した。 この世界をずっと支えているのに疲れてしまったので、メドューサの首が取れたらそれを自分に見せて、 石に変えてくれというのだ。この条件を飲んだペルセウスは、無事ハデスの帽子を手に入れ、 メドューサの元に向かった。

いよいよメドューサのいる島に到着すると、メドューサの他にも2匹のゴルゴンがいて、 用心深く目を光らせていた。 ペルセウスが近づいていくと、蛇が気配を察して鎌首をもたげたが、 ハデスの帽子を被ったペルセウスの姿は見えない。

ペルセウスは注意深くメドューサの首を盾に映すと、狙いを定めて一瞬のうちに首を切り落とした。
そしてすばやく空に飛び上がり、 ペルセウスに気付いて襲いかかってきた残りのゴルゴンの攻撃を間一髪でかわした。

メドューサの首から流れた血は、純白のペガサスとなって空へ消えていった。これがペガサス座になる。

こうしてメドューサの首取りに成功したペルセウスは、 ズタ袋に首を入れてアトラスのいる花園へ戻って、約束通りアトラスにメドューサの首を見せた。 アトラスは一瞬のうちに石と化し、その場に固まった。

ペルセウスは花園に住むニンフ達から貰ったヘスペリデスの林檎を食べながら、 セリポス島への帰路についた。

途中、生贄にされそうになっていたアンドロメダを、 海の怪物からメドューサの首を見せて石に変えて救い、 行き場の無いアンドロメダを連れてようやく母・ダエナの待つセリポス島に帰ってきた。

と、セリポス島の王がダエナに迫っている所だった。 それを見たペルセウスは、またメドューサの首を使い王を石に変えた。

3人は故郷アルゴスに帰ることにした。

その道中、ラリッサという町に寄った。
なぜなら、そこに自分の祖父がオリンピック(スポーツ大会)を見に来ている、という噂を聞き、 逢いたい、自分の勇姿を一目見てもらいたい、と思ったがためであった。

ペルセウスが到着した時ラリッサでは、ちょうど円盤投げ競技の最中だった。 それを見た彼は面白そうだと思って、円盤投げの競技に参加した。 しかし、突風が吹き、力いっぱい投げたペルセウスの円盤は、風に乗って観客席の方へ突っ込んでしまった。 それは、ダエナの父にしてペルセウスの祖父アルゴス王の脳天を直撃し、彼は即死してしまった。

そう、予言は当たったのである。

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