Greece Rome Myth - ギリシア・ローマ神話 - ▲ 
序章

ギリシア人の信じていたところによると、世界は円い平たい形で、 自分達の国はその中央にあって、神々の居住オリュンパス山、 または神託で有名なデルポイ町が中心となっている、と考えられていました。 そして世界は西から東にかけて海で等分され、その海を地中海と呼び、 その続きの海をエウクセイノス海と呼びました。

世界の周囲は流れの大洋が、西側を南から北へ、裏側を北から南へと、 決して荒れる事のない静かな流れによってめぐっていました。 全ての水は、この大洋からの恵みと思われていました。

曉と太陽と月は、流れの大洋の東側から昇り、神々と人間の上に光を振りまき空を過ぎていく、 と信じられていました。その流れから太陽神が翼のついた船を乗り出すと、 船は神を乗せ世界の北側を廻り、やがてまた東側の日の昇る場所へ連れ帰る、というのでした。

神々の住処はオリュンパス山の山頂にありました。1つの雲の門があり、 四季の女神達がそれを守っていました。 天上の神々が地上に下る時や帰る時は、必ずその門を通りました。

神々はそれぞれ住居をもっていましたが、ゼウスに召集されると、全ての神々は彼の宮殿に集まりました。 オリュンパス宮殿の大広間では、神々が毎日のように饗宴をもよおしました。 この席上で、神々は天と地のあらゆる出来事について語り合いました。 そして太陽が沈むと、神々はめいめいの住居に戻り眠るのでした。

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