ラミナ - Lamina -

ラミナは、ピレネー山脈に近いフランスのバスク地方に住んでいる。
人間のような姿をしているが、全身毛むくじゃらで、女のラミナは髪の毛が長い。
普通は小人の姿をしているが、自由に大きくなることもできる。
ラミナは魔力を持っており、人間に財宝を与えたり、人間を石化させることもできる。
だが、ラミナとうまく付き合えれば畑仕事を手伝ってくれることもある。そのためラミナのために毎晩ご馳走を用意する。
ラミナは、野や山の洞穴や、町にある橋の下に集団で住み、人間と同じように家庭を持ち、子供を産み育て、寿命が来れば死ぬ。その生涯の中で、誕生する時と死ぬ時は、人間の手助けが必要となる。
誕生の時は産婆に助けてもらい、その時にスープの入った二つのなべを出し、どちらかをお礼に差し出す。灰と金が浮かんだ鍋で、灰が浮かんでいる方をとれば、中に金が詰まっているという。
死ぬときは一人の人間にお祈りを唱えてもらえないと成仏できない。
ラミナは助けてくれた人間に必ずお礼をするが、それ以外の些細なものさえ、ラミナの家から持ち出してはいけない。ラミナの家でごちそうになったパンの粉が洋服についていたというだけでも、妖精の世界から出られなくなるのだ。
ラミナは若い人間の娘をさらい、自分の子供を産ませることがある。この子供はラミナの子なので毛むくじゃらだが、どんなラミナの子供よりもたくましく、魔力を持ち、死者をよみがえらせる力を持つという。細切れにされて鍋でぐつぐつ煮込まれた人間でも生き返らせることができる。

リューベ・ツァール - Rube=zahl -

シレジア地方のリーゼンゲビルゲ山中に現われる山の精。