注・これは’マトモな記録’ではなく、単なる愚痴にすぎません。


よって文章が滅茶苦茶なのはツッコまないでね。

(ただでさえ文才ないんだから)






自分が外人部隊の存在を知ったのはかれこれ15年近く前になる。
当時電気工学の専門家を目指していたにも関わらず、親(とも呼びたくない奴らには生命体の資格は無い)の手によって人生を妨害・崩壊され続けた自分は 復讐として進路を軍事の道へと変えた。
高校に進学した段階で奴らとの絆は完全に消えた、「餌をくれて鞭を振るうのはサーカスでも出来る」。
毎日朝、晩と走り、筋肉トレーニングを欠かさず、3年間の成果は自衛隊にて’空挺部隊’という答えになって返ってきた。
独り立ちしての自分の人生は(無論困難も含めて)嘘のように幸福に包まれた。
6年の勤務で多くの友人、己の成長を自覚し、一般の道に戻る機会があったが、奴らの人生の妨害・崩壊の魔手は尽きる事がなかった。
人前では付き合いの良い善人を演じておきながら、裏では堂々と他人を貶し、己の自覚無い発言・行動を全く悪気無く繰り返す異次元の輩、奴らが居る世界ではただ 単に地獄しか見れない事が証明された時、自分は再び’兵士’を目指した。
禁煙をし、昔を思い出し30キロ近く走り、語学に専念する己の姿は若く、歳20後半にして青春とも言える炎が心に宿っていた。
半年間で肉体はほぼパーフェクトに生まれ変わり、入隊はおろか再び落下傘への道が開けようとしていた矢先・・・・
深夜別れを偲んでくれた友人との帰り道、自分の愛車は酒気帯運転の追突に巻き込まれた。
友人が怪我を負ってしまった以上計画は延期、それだけならまだ良かったのかもしれない。
同日夜、父親死亡。
くそ野郎が死ぬ分にはザマアミロだが、結局計画は止まった。

すべてがパアとなり、自分は絶望に落ちた。
更には祖父の隠し子、聞いた事の無い所有土地がぼろぼろと出てきて、自分はただただ放心としているだけだった。

真に我慢の限界を超えた、奴らはそこまでして自分の人生を破壊しつくしたのだ。

あれだけ人間を馬鹿にしてきた母親は何一つ行動が出来ず、ただ夫を無くして悲しみに暮れる妻を演じていた。
祖母は「言ってくれていれば・・・」などとのうのうとぬかしやがった、自分の言葉など一片も聞きもせず、キチガイの言う事を鵜呑みにしてきた分際でだ。

自分はパスポートとフランスフランを叩きつけた、「お前等人の人生返せるのかよ」

真面目に一族皆殺しを考えた。
こんなふざけた連中など生かしておく気にはなれなかった。


呆然としながらも自分はアクションを起こした、そのままでも何も変わりはしない。
出国には多くの友人・知人が見送りに来てくれて、友に恵まれた自分を嬉しく感じた。
今まで希望していながら今回やっと実現出来た一人旅、それは暗闇に包まれた自分の心に明るさを齎してくれた。
だが、改めて嘗ての世界に戻ってみると・・・

すでに自分は”若さ”を失っていた。

消えた青春の炎は2度と戻らなかった、目前の現実に対し気力の無い日々が続き、自分は除隊を申し出た。
軍隊を知っている身として、意味の無い生活だけは自分に対して、そして軍隊に対してしたくなかった。

'除隊' 最も言いたくなかった言葉、だが全ての気力を失ってしまっていた自分にはやむを得ない結果・・・そしてそれ以外無い’選択’であった。

フォミゲルでのSgt.Tの「英語は話せるか?」、あの言葉を皮切りに、自分にとってもっとも辛い日々の始まりだったのかもしれない。
普段から常に「パーラー フランセ(フランス語で話せ)」の中での、軍曹の気持ちを皮切りに。




先に書いた通り、コマンダンテを前にシビルの申告をした時は涙が溢れるのを堪えるので必死だった。
そして外に出、’泣いた’。
もはや悔しいもヘッタクレも無い、ただただ’泣いた’。

・・・そう、自分は’現実’に負けたのだ。

今でもウンガリのフェレキの「Ca se par bon・・・(その選択は・・・良くないぞ・・・).」の台詞は頭を離れない。
スロバキのスラマの「NASHIHITO,rest Legion(ナシヒト、残れよ).」の言葉も。

今でもその言葉が余韻として残っているのが、やはり’現実’に’負けた’なによりの証拠だろう。

こうしている今現在でも、あの時、それだけならずLegionの経験はかけらも忘れず思い返される。
ただ、何よりも自分自身以外なのはあの時の「シビル」の選択が、軍隊から離れるという、あれだけ悔しい、辛い思いをしたにも関わらず、 いまだに’間違っていなかった’という事である。

一時の感情に駆られていたのか、それともそれ自体が本当の自分だったのか・・・どちらなのかは今でもよく解らないのだが、それが選択だったとしか 言い様がない。
いずれにせよ、いつかはそんな自分にケリを着けなければならなかったのだから。

ただそれが、5年後か今かの違いなだけだろう・・・。





気が付けば帰国してからもう半年がたっていた。
丁度去年の今ごろはモン・サン・ミッシェルあたりに居たななどとボケっと思い出している自分はいまだに無職。
ただ無職というより物事に対する’やる気’が沸かなくて困っている。


かれこれ帰国してはやウン年、今だ大した変化はない。
どうにかしなきゃと動いても、どうにもならない。
これってのが、運命なのか?信じたくはないが。生まれながら損してるとすれば、いい加減還元して欲しいものだ。








最後に文中に登場する人物について。

「フォル ド ノジャン」で簡単に書いたが、外人部隊の伝統の一つに’アノニマ(匿名)’がある。
嘗ては戦犯らをも前歴承知の上で、フランスに忠誠を誓った新たなる一兵として向かい入れた由緒ある儀式である。
だが現在はさすがに昔と違い、在隊1年を過ぎると本名に修さなければならないそうだ。

直に名前を書いている人・・・彼等は自分と同じくアノニマによって’造られた経歴’の人物であり、入隊後1年間しか存在しない。
よってこのHPが出来上がる頃にはすでに’存在しない’人間なのだ。
無論自分、’NASHIHITO Yoshihiro' も。

アルファべの伏字の人は実名にあたる、本人の許可を取っている訳ではないのであえて伏せさせてもらった。
彼等は祖国を捨て、または挑戦し、栄光を勝ち取った勝者である。
今もなおフランスの為に活躍している彼等に感謝、そして今後の無事を祈りたい。



以上



200○年   レジョネア   ナシヒト ヨシヒロ



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